いつもippinの掲載でお世話になっております ぐるなびさんが開催された農林水産省の「地理的表示保護制度活用総合推進事業 GI産品試食会」にお招き頂きました。

当校では食育インストラクター協会の理事校ということもあり、常々、日本の農林水産業の衰退化問題を聞き及んでおりましたので、とても興味深く参加させて頂きました。

 

EUでは仏シャンパーニュ地方のシャンパーニュや伊パルマ地方のプロシュートディパルマなどでお馴染みのGI制度は世界で100カ国以上が導入している制度で、地域で育まれた伝統を有し、その高い品質などが生産地と結びついている農林水産物や食品などの名称を知的財産として保護する制度になります。

 

日本では平成27年に制定され、現在では36都道府県の65産品、1カ国の1産品の計66産品が登録されています。

GI制度により、特定の地域の固有の製法で作られる農林水産品が保護されることによって、産品のブランド価値が守られて、競争力も上がることにより、規模の大小に関わらずそれぞれの地域での生産のモチベーションが上がり、雇用の安定などメリットが多大に期待されている制度です。

 

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日本は食料自給率が約4割と先進国のなかでもとても低いという問題を抱えています。

驚くべき事は農業従事者の平均年齢が約67歳ということも要因になります。

GI制度の普及により、これらの問題点が解消され、且つ、消費者にも食品を選ぶ際の安心安全美味が担保されることはとても有意義なことと思います。

 

今回の「地理的表示保護制度活用総合推進事業 GI産品試食会」は“蕎麦割烹くらた”さんで開催されました。

ご店主の倉田政起シェフはRED-35のゴールドエッグや数々の賞を受賞している実力者でいらして楽しみに伺いました。

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日本各地の旬のGI産品を14品目使われたお料理の数々は、それぞれの素材を活かした美しく美味しい品々でした。

元々ポテンシャルの高い素材が倉田シェフのお手に掛かり、思いも付かないような調理が施されて皆で感嘆の連続でした。

特に感心したのが吉川茄子の含ませ煮に胡麻を擂って餡掛けした一皿でした。こちらは猛暑により、少し大きくなりすぎた吉川茄子を美味しく頂くために、茄子の身がスポンジ状になるほど低温で長く揚げて、油抜きをした後に出汁を含ませたそうですが、茄子の旨味が凝縮されて含んだ出汁を相まって、うっとりするような美味しさでした。

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季節により生で頂けるみやぎサーモンや岩手野田村荒海ホタテなど、料理教室で是非使わせていただきたい食材もいっぱい有り、とても勉強になった素晴らしい時間でした。

 

お世話になりました農林水産省食料産業局知的財産課の大山さま、尾崎さま、ぐるなびさま、ご一緒下さったippinキュレーターのみなさま、有難うございました。