夢 | 畠 奈津子のブログ

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“夢”という言葉を聞いて思い出すのは、Mr.Childrenの「Everything is made from a dream」の中のこの歌詞。

『夢、夢って 
あたかもそれが素晴らしい物のように
あたかもそれが輝かしい物のように
僕らはただ讃美してきたけれど
実際のところどうなんだろう?

何十万人もの命を一瞬で奪い去った核爆弾や細菌兵器
あれだって最初は 
名もない化学者の純粋で
小さな夢から始まっているんじゃないだろうか?』

2000年に発売されたアルバム「Q」の中の1曲。
もう15年も前になるのね…
当時高校生だった私には、この詞は結構衝撃的だった。子供の頃から作文に書かされる“将来の夢”とか、夢って素晴らしいものだとしか思っていなかったから。その夢が純粋に素晴らしい・良いものでもなく、こんな捉え方もあるのかと気付かされた瞬間だった。

こんなことを思い出すきっかけになったのは、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、今回はスガシカオさんの新たなメッセージソングが作られるまでの過程を取り上げた回を見たからだ。


スガさんの新たなメッセージソングのタイトルは、「夢のゴール」。実はこの番組を私は再放送で見たのだけれど、初回放送の時に見ていたある人がこの歌を聞いて、「なんだか畠さんのためのような歌だったよ。」とメールをくれた。そのメールがきっかけで、どんな歌だろうと興味をもって見てみた。

私のためのような歌と言われたわけが、なんとなく分かった。「最近歌っていても、楽しいと思えないんですよ。」って、そういえばこの間ある人に何気なく言った。その一言の理由を私よりもその人はなんとなくわかってくれていたんだろうなって、歌を聞きながら思った。

アマチュアで歌うことをやんわり続けてきて、今や32歳。大学生の時、プロのミュージシャンになりたいってやっぱり密かに思っていた。でも、自分にはなれるわけがないし覚悟もないし、って周りに流されるようになんとなく就活して、なんとなく中途半端に就職して、なんとなく音楽をやり続けていて…そんな自分が嫌というかずっと自信を持てないまま、生きる目標すら見失いつつここまで来てしまったなって思う。

スガさんは今回の歌について、
「夢って、例えばパティシエとかパイロットとかは職業の名前であって、自分が生きていく道の名前じゃない。どういう風に生きていくかってことが本当の夢の正体だと思って。シンガーソングライターも誰かの言葉を伝えるっていう意味では教師と同じ。職業ではなく、そこを達成させるために自分の人生がある」と語っている。

このスガさんの“夢”の捉え方も、ハッとさせられる捉え方だなと思った。

どういう風に生きていくか…

歌詞の中に、

『きっとぼくらが生きる 最高のカタチは
誰かのための 自分になること
何もない毎日でも 君がいてくれることで
誰かにまたひとつ 笑顔が生まれるよ』

と一つの答えがあった。

これは高橋優さんの「誰がために鐘は鳴る」にも通づるところがある。自分を見失いそうになった時、この歌をよく聞いている。正直今は誰かのための自分になるとか、誰かのために鐘は鳴り続けているとか思えないけれど、いつかそんなことを実感できる日が来るのかもしれないと思っている。

夢は、何か名前のついた職業でなくとも、何か大きなことを成し遂げなくてもいいんだと気づかされた。

最近特に思うのは、“思いやり”の心。誰かを思いやるってすごく難しいし、むしろ自分にはそんな心が欠けてさえいるんじゃないかと思ってしまう。だから今は、そんなことも含めて『誰かのための 自分になること』が本当に“夢”かもしれない。

スガさん、素晴らしい曲をありがとう。
そして、ある人にも改めてありがとう。。。

そういえば、私自身も夢について語った曲があった…「道~未知なる夢~」だ。

私の曲もほぼ実体験に基づき、その時思ったことを歌っているのだけれど、この曲ができた過程はあまり覚えていない(笑)だけど、“縁に恵まれて きっとたどり着いた どんな環境であっても感謝と神にキスを”という詞には、それこそ中途半端に就職した環境にいた当時の自分に向けたメッセージでもあった。何か意味があるんだろうとか、その環境にいることさえも恵まれてるんだぜ、とかね。そして私にとってのこの夢とは、とにかく前向きな希望的明るい未来を言いたかった。

ちゃんと自分の想いを形に、歌にできてるじゃないか。

いつも自分のダメなところ、嫌なところ、反省したり、否定してばかりいることが多いけれど、たまにはこんな自分を認めてやろうぜ。。。


結局のところ、、とにかく日々精一杯生きるのだ。

そして、新たな1歩を踏み出すよ。 
不安もあるけれど、ちょっとワクワクもする。
失敗したら、その都度修正すればいい。
傷つくこともあるけど、気づかないうちに誰かを傷つけていることもきっとあると思う。
だからお互い様、傷つくことを恐れていちゃ始まらない。

過去は変えられないけど、いつだってこれからは変えられる。

ではまた。

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