- ★当事者からみた「1/4の奇跡」
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ここで紹介するのもためらわれる気もするんですが…
なんとなく、気が向いて、買ってしまった…
マラリアとの長い闘いの歴史を持つアフリカには、ある一定の割合で、
マラリアにかかりにくい「強者の遺伝子」を持つ人がいる。
しかし、「強者の遺伝子」を持つ人が生まれるとき、高い確率で、
そのきょうだいに重い障害を持つ人も現れてしまう。
その確率は、4分の1。
4人の子どもが生まれた場合、必ずそのうち1人は、重度の障害を持つという事実。
つまり、人間がマラリアとの生存競争に勝つためには、
マラリアにかかりにくい「強者の遺伝子」だけでなく、
重い障害を引き受ける「弱者の遺伝子」も必要だった――。
生きる価値がある命とは何か。
生物の多様化とは何か。
「強者が生き残り、弱者は淘汰される」そんな定説をくつがえす、意外な実験結果。
病気や障害が、私たちにとって必要だということを、
各界の第一人者がわかりやすく解説。
養護学校教諭と障害児らとの感動実話も満載!
っていう、うたい文句にね…
いや、他の人がどう思うかわからないけど
「something great」
って、考え方だよね??
「なんだかわからないけど偉大なもの」
その中にあらゆるものは存在していて、
その中に不必要なものはなく
その中のものとして全ては平等である
キ○スト教でいうところの
「全ては神の計画」(?)(キ○スト教の人、間違ってたらごめんなさい)
ってことなのかな
と、私は理解したのですが…
その話をするために
病気の人や、障害者を引き合いに出しちゃうってのがね…どうもね
はっきりそう言っているわけではないけど
そういう「弱者」がいるから普通に生活している人達も存在できている
そういう「弱者」たちは「真理」に近い尊ぶ人たちである
っていうメッセージを強く感じるわけで…
いや…私も「ロッキング」しますけど…「宇宙の真理」とつながった感じはしませんが??
うちの息子も飛びますが、そんな純粋な存在じゃありませんけど…???
(私はあれは「貧乏ゆすり」のでっかい版だと思っている)
私はこの本や作者が言っていることを否定するつもりも批判するつもりもない
むしろまっとうなこと言ってると思うし大いに広めるべき思想だと思う
けど、正解とか不正解とか正当性うんぬんじゃなく
「上に見ようが下に見ようが特別視」
に、なっちゃうのが嫌だなぁと思ってしまうのです(作者はそうは言ってないんだけど)
作者自身はそう思っていなくても(実際全てのみんなが持っている力だと言っているのですが)
この本を編集作成した側にそういう意図的なものを感じてしまう
この編集や作りだと感動して盛り上がるんだろうけど…
障害や病気を持った人々は尊ぶべき存在だけど、じゃその人たちの周りにいて嫌な思いをした人や怖い思いをした人、苦しい思いや、辛い思いをした人は…救われないのかね??
障害や病気を持った人を受け入れられない人は救われないのかね??
そこ、なおざりにしちゃうと怖いな…と思う
私は発達障害当事者だし病気も持ってるけど誰かから崇められたことはないし
崇められたいとも思わない
放屁もするし、嘘もつく、見栄もはるし、ずるいこともする
たとい障害者でも人を傷つけたら罰せられるべきだし、喧嘩して叩いてしまったら怒られるべきだ
太っている女の人に「どうしてそんなに太っているんですか?」と聞いてはいけない(笑)
別に尊ばなくてもいいんだよ、普通でいいんだ、普通で
障害者にだって嫌なやつはいるし、むかつくやつはいる
ただ、そういうことをやってしまう理由があるかもしれないと
想像するだけの知識や経験が一般の人たちの中に今はまだ極端に少ないだけ
それは、自分たち「当事者」にも責任の一端はあるし
もっともっと技術が進んで脳やDNAのことが解明されれば
そして、それが世間に広く広まれば
変わっていくことなのかもしれない
それがすべからくみんなに浸透して初めて「みんな平等」になるのかもしれない
実際付き合ってみると、別段なんてことはない人たちだったりするんだけどなぁ
いいこと書いてあるだけに…
うう~~~~ん、ってなる