レポート“イジメ”~子供の表情 | 遠藤夏輝オフィシャルブログ by Ameba

レポート“イジメ”~子供の表情

中学校を追放されたといっても、義務教育の中学に退学はない。

このままでは俺のためによくないということで、両親と担任の先生が

話し合って、神奈川県の中学に転校することになった。そして高校

の3年間も、そこから通うことになる――。



昔のイジメと現代社会のイジメって、理由もやり方もはるかに違うし、

いまや子供社会だけじゃなく、大人社会でも多くあるという。

会社の上司に若い社員はイジメられ、精神的に追い込まれて会社に

いられなくなってしまうケースもある。

駅員やタクシーの運転手。運送の配達員や郵便の配達員。お店の

店員などもそのターゲットにされることもある。そういう人たちの中に

は感じの悪い人もいるだろうけど、それは注意すれば済むこと。


企業に対してのクレーマーや、学校に対してのモンスターペアレント

というのも一般的によく聞くようになったのも現代社会になってからだ。

理由があって抗議することはまだいいとしても、自己中心的に理不尽

な要求をするというのは、一種のイジメと同じだと思う。


人は卑屈になると、自分よりも弱い立場の者をいたぶろうとする傾向

にある。世の中は不景気だし、将来の不安もある。そんなことを考えた

ら誰だって卑屈になってしまう。誰しも、なんらかの悩みや問題を抱え

ている。だからといって弱い立場の人や逆らえない立場の人に対し、

執拗に追い込むことは許されるべきことじゃない。


何故そんな世の中になってしまったんだろうか。そして大人社会でも、

イジメが多くなってしまっているんだから、子供のイジメがなくなるわ

けがない。


イジメを苦に、自殺をしてしまう子供たちのニュースを観て、いつも

思うことは、親は何をしていたのだろうか? という疑問がわいてくる。

毎日、子供と接しているのに、子供の変化。様子がおかしいとか、ま

ったく気がつかなかったのだろうか。

イジメられる子も、イジメる子も、親ならウチの子はどっちだろうか、

と考えるべきだし、これだけ社会問題になっているんだから、無関心

ではいられないはずだ。


「ウチの子にかぎって」とよく言う親がいるけど、それは親の願望で

あって、子供からすれば迷惑な話だ。その言葉を聞いた途端、子供

はきっと、心の扉を閉じてしまうだろう。親がそう思っているなら、心配

かけないように、良い子でいなければ。そう思わせ続けなければ。と

いう心理が働いて、親には何も話せなくなる。心を遮断してしまう。


たとえ仕事に追われ、家事に追われ余裕がないとしても、一日に一度

は必ず子供と向き合い、目を見て話す。子供の表情を見れば微妙な

変化で分かるはず。自分の子供のことなら分かって当たり前だと思う。


子供はイジメられていることを、いつまでも隠せ通せるものだろうか。

親に悟られないように、顔にも出さずに、親と接しながら生活ができる

ものだろうか。子供はSOSの信号を発していたけれど、気がつかなか

ったのではないか。

親であるならば、何かおかしいという子供の変化。子供の表情を見て、

何かを感じとってほしい。


色んなケース。状況。家庭環境が違い、一概に言えないかも知れない

けど、自殺をしてしまう子供のことを考えると、学校や先生ばかりの責任

だけじゃないと、俺はそう思えてならない。



つづくパー