デコラのカホーンは北海道旭川で製作されている
とても完成度の高い楽器
以前の記事で紹介したゴンポップスのカホーンとは対極的な繊細系のカホーン
この個体は2013 /2と記載のあるST-4702nb
サイズはH465 D30 W30
打面はフィンランドバーチ3mm (ブラシ用エンボス塗装)
ボディはウォールナットつき板、背面/4mm TSバーチ2液ウレタン塗装
内部は響き線/オリジナル8本弦構造タイプ(全ての弦で調整可能)
この内側と外側を独立して調弦できるシステムがこのカホーンの1番ウリ
レコーディング等で楽曲に合わせて表情を変える事が可能なとても精度の高い機構でスナッピーのサウンドと反応も最高レベル
両面仕様なので弦の張っていない打面ではより太鼓っぽい音色で演奏できる
コンガのようなクローズドスラップは難しいが指先を使ったクローズショットでトゥンバオ等のラテンフレーバーを演出する事もできライヴでも曲により雰囲気を変えるサウンドチョイスが可能(これはかなりポイント高い)
メイン側(弦のある方)のサウンドはホールがサイド下部分にある事も影響して低音はタイト
しかし手の形(パドル)を変える事でかなり音の変化が楽しめる
その分、常に一定の音色を出すには注意が必要
上部の両サイドは固定されておらず、少し隙間がある
この効果によりスネアサウンドのバリエーションもかなり豊かになる
サイドより少し中央をヒットするとタイトなクローズドリムショット的なサウンド
指を深めにかけてサイドをスラップするとパンチの効いたオープンリムショット的なサウンド
またロールやスプリットフィンガー奏法等はかなりひろってくれて音量も出しやすい
マイク乗りも良くホール側にインマイクしても良いが、打面側に1本マイクを立てる事でこのカホーンの良さがより一層発揮される気がする
音色はロー、ミドル、ハイ共にキレ良くシャープでナイロンブラシ等で演奏した場合も反応が良い
機能面でも優秀で日本製らしい義理がたさを感じるカホーンだ