嫌なことが終わった!
ああ、私頑張った!!
ということで読書に没頭。今日は食事も作らず外食で済ませた。



伊藤たかみ 「八月の路上に捨てる」

ものすごーく、私好みだ。うーん、良かった…!
このサラリと乾燥ぎみの文体と、サクッと、ほんとうにさりげなく、人生の機微みたいなものをついて、しつこくないのにぐーっと何かが残る後味。
ずっと気になってはいたけれど、離婚モノだということで、「まだ痛いかな」、「まだ痛いかな」と読まずにいた。それで正解だった。
痛い。この真実をつく感じ。
人の心が離れていくどうしようもなさ、そしてそれぞれにある理屈が苦しいまでに通じ合わない不条理。
ああ、そうだ、私もこうやって離婚したのだと振り返る。乾いた悲しさがある。

2作めの、「貝から見える風景」もよかった。
私が結婚に求めた最小の幸福は、まさにこれだと思う。はたから見たら、それのどこが幸せかと思うだろう。でも、私のように物事を暗い方暗い方に思いつめるタイプには、人間のどうしようもない孤独が前提にある、この小さくて現実的な幸福が、それだからこそ、大切でかけがえなく思えるのだ。
私は確かに、あの人とならそれが得られると、小さな2人きりの枠組みのなかでそれを感じられるはずだと信じていたのだ。


吉海直人 監修 「こんなに面白かった百人一首」

いつか書いたかもしれないけれど、百人一首など、和歌が好きだ。
一通りは解釈も知っていたから、目新しい話はそんなにはないけれど、作者の血縁、師弟関係、宮中での事件などが書かれていて結構楽しめた。
和歌が好きとはいえ、私は深い解釈なんかを学術的に理解しようという気はなく、単に響きの美しさとか、日本語の微妙な言い回しにうっとりする、という程度の楽しみ方をしている。

ちなみに百人一首で好きな歌は(当然恋の歌だ)、
「かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな もゆる思ひを」とか、
「ながからむ 心も知らず 黒髪の みだれてけさは ものをこそ思へ」
とか、「あらざらむ…」とか、「今はただ…」とか、「玉の緒よ…」とか…。挙げだしたらキリがない。