こんにちは!なついちです!


第四回目のレビューは、


ピーターファレリー監督の作品


「グリーンブック」です!





いやー、めちゃくちゃいい映画ですよ。


グリーンマイルのような悲しい感動ではなく、


本当に何度も観たくなるような作品です。


あらすじ


1962年、アメリカ。ニューヨークの一流ナイトクラブで用心棒を務めていたイタリア系男のトニー・リップは、ひょんなことから天才黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーが南部で行う演奏ツアーに運転手兼ボディガードとして雇われる。


ものすごいシンプルなあらすじですが、

これが、この映画のよさであります。


さまざまなことを考察できるほど学がないので

ふわふわした感想になるかもしれませんが、1つだけ深く考えれたことがあるので最後に話しますね!


みなさん、例えば映画をあまり観たことがない人が「なにか面白い映画教えて!」と聞いてきたら何て答えますか?


僕が好きな映画を正直に話すとなると、

「グリーンマイル」とか「ロッキー」とか

「インディジョーンズ」「ダイハード」

となってしまいますが、どうしても万人受けというよりは、あまりにも個人的な主張が大きすぎます。(あとあまりにも男臭すぎる)


仲のいい男友達に聞かれたのなら上のような答え方で問題ないのですが、たとえば初めて喋って会話のきっかけとして映画を紹介するとなると、

やはり、無難な感動系の映画がいいのではないでしょうか。


グリーンブックはその点において模範解答の1つではないでしょうか?


この映画のテーマとして人種差別というものがあります。天才黒人ピアニストをまだ黒人差別が色濃く残るアメリカ南部のツアーに連れていく。


我々日本人はなかなか人種で差別される経験がないので、ピンと来ない人も多いとおもいます。


「差別といっても冷やかな目で見られたり、少し嫌味なことをいわれることくらいだろう。」と僕は最初思っていました。


しかし実際は黒人というだけで不当に逮捕されたり暴力を振るわれたりといった本当の「差別」を

分からされました。


きっと実際の差別はもっと残虐で酷いものなのだのでしょう。


用心棒のトニーも最初はシャーリーに信用されていませんでした。「所詮お前も白人だから私を差別するのだろう。」などと言われていました。


しかしこのトニーという男、まったく人を差別とかそんな目では見ていませんでした。


雇い主として、そして友人としてツアーの最後までシャーリーを送り届けます。


「差別なんてフライドチキンの骨と一緒に放り投げちまえ!」と言わんばかりの器のでかさを見せたトニーは間違いなく僕が影響されたキャラクターの1人です。


決してブレないトニーが相棒だからこそ、

合間合間にやってくる胸くそが悪かったり、

ヒヤヒヤしてまうようなシーンでも

最後まで安心してみることができました。


シャーリーも映画を通してどんどん魅力的な

人間になっていきました。


最初はどこか鼻につく、嫌な金持ちのピアニストのようなかんじでしたが、どんどんとトニーに心を開いて、貴族のような偉い人たちの前で演奏をするよりも、地元の人が集まるパブのようなところで楽しそうに演奏することを選んだり、どんどん観ている側が二人のことをすきになって行くとおもいます。


今触れたシャーリーがパブで演奏をするシーン。

この映画で一番好きなシーンです。


先日までは指定されたピアノでないと演奏をしないようなプライドにまみれていた1人の人間が、小汚ない端に置いてあるピアノで、

国のためではなく、自分のために演奏する。

クラシックのような決められた音楽ではなく、酒場の男たちとセッションで思うままに弾く音楽。


シャーリーの息が詰まるような想いもきっとここで晴れたことでしょう。


演奏後に言った「ギャラは要らないからまたやりたい。」というセリフが国のために演奏旅行をしていたチャーリーが自分のためにやりたい音楽を

見つけたというのを何よりも物語っていると思います。


どんどんとシャーリーが共感できる人間になっていく過程がたまらなく好きです。


きっとニューヨークにもどってクリスマスが終わったあと、シャーリーは喧嘩した兄弟とも仲直りしてくれることでしょう。

観客全員にそう思わせるほど魅力的な人間になっていきました。


最後に自分の考察というか考えたことを書いて今日は終わります。


この映画は差別をテーマとしていますが、

近年の映画でよくある、過度にポリコレに配慮した映画とはまるで違います。


シャーリーは黒人であることと同時に同性愛者であるとわかったシーンがありましたが、

「同性愛者だから優しくしよう!多様性!!」とかいう押し付けがましいものはまったく感じませんでした。


本人がアブノーマルだと思っていた部分もトニーにとってはその人を構成する一部でしかないと思っていたのではとおもいます。


過度に配慮した優しさはある意味差別と何も変わりません。


人間関係において気を遣われるのはものすごく辛いことです。


いじめられるのと同じくらい。


僕たちに出来ることはジェンダー平等を多様性として受け入れるのではなく、

1人の普通の人間として接することだと思っています。


自分と違う人間を違う人間として接するのではなく、違う部分もあるよね。と過度に配慮するのではなく個性として受け入れる。


トニーのような生き方、考え方こそ現代人が真似するべき、時代のあり方ではないでしょうか。


ある意味ポリコレに対しての答えを出してくれた映画でもあるのかなとおもいます。


何度でも観たくなる

「グリーンブック」

自身を考え直すにも最適な映画だと思います。


自分を考えるきっかけにしてみては?

きっといい答えが見つかるはずですよ。


以上なついちでした👋