手術が終わり全身麻酔からぼんやりと覚めて

 

母に付き添われながら、病室で寝ていると

 

主治医がドア越しに小瓶を持って立っていた。

 

小瓶は液体で満たされ、大きな丸が2つ重なるように

 

浮かんで入っていた。

 

それはわたしの扁桃腺であることを知ってはいたが

 

「梅干しみたい・・」

 

と言って、まだ完全に覚めない麻酔のせいで

 

うつらうつらまた寝てしまったのを覚えている。