夕方6時のチャイムを聞いて畑から戻ってきたら、
焼きたてのクッキーが、流しの前に置いてあった。
思わずひとつつまむと、
バジルの香りが口に広がった。
(笊=Wac作品)
別の日、
間引きして、泥付き葉つきのままシンクに置いて行った人参が、
戻ってきたら、きれいに洗われてあった。
旬の木苺が数個、
お茶碗に入れて置いてあったことも。
何か木で一生懸命作ったものだったり、
どんぐりやまつぼっくりなどの樹の実だったり、
絵だったり、「おかえり」と書かれた手紙だったりした
この帰ってきた時に発見する小人さんからのプレゼントは、
近頃急に幼さが抜けてきた。
これでうちの子ども達は全員10代に。
まだ抱っこにも来るし、
夜は毎晩いっしょに寝ようと言ってくるし、
でももう、
好奇心の赴くまま、くるくる動き回って、
目まぐるしく泣いたり、笑ったり、面白いことを口走ったり、
あどけない、天真爛漫な姿を見せることは、
家族の前でもほとんどなくなってきた。
助かり度は上がったけれど、
その分というか、
正直、淋しさはポチリ・・・・。
収穫したにんにくの編みこみ、
今年初めて笑’1人に任せてみた。
丁寧に一皮むいて、根っこを切り揃えることもやると、
結構時間がかかって、
全部終わった時の、
ほっとしたような、やりきった時にみせるキリっとした表情は、
今年にんにくさらに増やして植えることを話したとたん、
うへぇ~と地べたにひっくり返って、
おどけた顔にくるんと変わった。
お誕生日は、海行き計画が天気により中止になって、
かわりにウォータースライダーのあるプールへ。
平日で、完全貸し切り状態だったプールで、
誰よりも最後まで水の中につかって泳いでいた。
兄達からのプレゼントは、
いつものように手作りで、
どれをとってもクウォリティが高かった。
お誕生日ケーキは今度はFuが笑’のために焼き、
夜ごはんの前はゲームをして、
自分の誕生日をめちゃめちゃ楽しみにする人口も急速に減ってきて、
今や笑’1人。
そんな妹に、隠れて苦笑しながらもちゃんと付き合う3兄弟、
ありがとさん。m(_ _ )m
五右衛門風呂につかりながら、
朝陽を浴びながらのお産。
今もはっきり覚えているあの日から、10年。
ホントに大きくなったね。
これからもいっしょに過ごす時間、
少しずつ成長してゆく姿、
楽しみにしているよ。
10歳、おめでとう。
産まれてきてくれてありがとう。