一カ月前の、あの連日雨続きだったあと、

くっきりとした白い雲が浮かぶ青い空の下で、

 

この時を待っていました,と言わんばかりに

今年初めて種を蒔いた紅花が,一斉に開花した。

 

 

雨を嫌うと聞いていた。

 

確かにお日様が似合いそうな花。

 

想像していたより1つ1つの花は小さくて、

同じ頃に土手に咲くアザミと似ている。

 

といっても色の違いや葉のトゲトゲがないからか、

全体の印象はかなり別。

 

そして、

 

開花して数日たつうちに、

徐々に花びらが赤く染まっていく様子が、

これまた不思議。w川・o・川w

 

 

 藍の葉も、茎が折れたものの先の葉は

じきに乾いて緑から青色に変化する。

 

この花を

昔の人が染めの材料に使おうと考えついたのが、

解るような気がした。

 

 

 

紅花を育てる気になったのは、

花を乾かしてとっておいて染められる、

と聞いたのと、

 

紅花だったら藍のように

猪やお猿、空の鳥も、狙わないんじゃないかな?

と思ったから。

 

とりあえず、

今年は種蒔きは、種屋さんで購入した小さな種袋1つ分。

 

(こちらはマリーゴールト。これも染めの原料。)

 

 雨続きのあとの晴れ続きは、

紅花にとっては好条件だったのか、

無事来年の種が取れたが、

 

他の作物にとって、
この雨なしの猛暑は、なかなか過酷だった。

 

たまに雨雲が湧いても、

しばらくするとどこかへ消えてしまい、

またぎらぎらと太陽が照りつける。

 

朝露も次第に減り、

順番に葉が枯れていく。

 

夏野菜は乾燥好きなトマト以外、全員こぶり。

きゅうりは苦味が出てしまった。

 

 

 豆科の野菜は花の咲く今時期、

特に水を欲する。

 

ベジタリアンな我が家にとって、

豆科の野菜の収量はとても重要。

 

大豆、小豆、いんげん豆、

みんなここまで順調に元気に葉を茂らせ、

実りの時期にむかってきた。

 

あまりの乾燥ぶりに、

例年なるべくしないことにしている水やりを、

場所によって作物によって、開始した。

 

 

(とうもろこしは、最初ハクビシンに数十本とられた後、ネットと電柵で害を防ぎ、無事収穫できた。)

 

 それでも山が、

しっかり水を貯めてくいれていたおかげで、

沢水から田んぼにつながる水路は常に豊かに水が流れ、

 

家で常時暮らしに使う山水も、

事欠くことはなかった。

 

4年前まで暮らした地域では、

やはり雨降らずの年に、

渇水で田んぼも畑もひび割れ、

家の前に流れる山水も、

ぽとぽと程度に減ってしまったことがあった。

 

ポンプでわずかに流れる水を集めて田んぼに入れたり、

滴り落ちる程度の水をやかんに貯めて大切に使ったり、

 

あの時の不安な気持ちを思い出すと、

この山からの恵み、潤いは、

本当に本当にありがたい。

 

(収穫は子ども達におまかせ。鎌と籠を持って行き、1日分取ってきてすぐにゆでる。

 先日、最後に残っていた数本を収穫した。)

 

 


 

 

 早めに下葉を枯らし、トウ立ちしていくもの、

逆に、雨を待つように開花の時期を遅らせているかのように思えたもの、

それぞれの作物が、この状況をじっと耐えていた。

 

時折降るわずかな雨のあとに見せる活気、

実を結び種を残す準備をしている彼らの姿を日々畑の中で眺めていると、

そこにはやはり、静かな感動があった。

 

 

 

(ごぼうも花の時期 )

 

 そうやって一か月。

いつになったら降ってくれるのか、

降って欲しい、降って欲しいと願い続けていた雨が、

お盆入りと同時に降った。

 

ほんのちょっぴり、お湿り程度でなく、

雨は数日続いたことにより、、

水は土の奥まで浸み、作物達の根に届いた。

 

子ども達とは、

ここのご先祖様たちが雨雲を連れてきてくれたのかも、と話した。

 

 (胡麻もかわいらしい花を咲かせている。)

 

 雨がこれまでの暑さを拭い去り、

作物は、この数日で生き生きし始め、

根元近くから新芽が吹きだしたり、

花の数を増やしている。

 

最終的な収量にどこまで結びつくかはわからないけれど、

雨に当たって息を吹き返した彼らが発しているエネルギーは、

畑にいると、雨あとの涼しい風といっしょに、心地よく伝わってくる。

 

 


  和合ではお盆を終えると、もう秋。

 

朝夕は急に冷え込み始め、

長袖が欲しくなってきた。

 

畑は雑穀の収穫を皮ぎりに収穫期に入り、
平行して秋蒔き野菜の準備を進めていく。
 
 

 

 

 極暑を越えた畑の作物達の残す実の数は、

当然例年より少ないことを予想している。

 

収穫量が少ないということは、

その分収穫時に感じるありがたさが増すということ。

 

毎年追っかけられるように過ぎていくこれからの数か月、

あの暑さ、雨の無かった毎日を思い出して、

それに耐えた作物達からの贈り物を大切に頂こうと思う。

 

 

 
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<さわんどネットショップよりご案内>

 

渇水が続いた影響で、

8月20日まで藍の生葉の発送を一時停止していました。

 

発送の再開は予定通り8月20日以降となります。

 

20日以後の到着希望の日にちについてはご相談ください。m(_ _ )m