笑’のトマトジュースが発酵して、
パンの酵母を作ったその後のこと・・
笑’がそばに寄って来ていうには、
トマトジュースは、発酵しないように塩を混ぜたので
しばらくもつと思っていたそう。
発酵止めるのに、なのか、腐らないように、なのか、
とにかく塩混ぜるなんて、よく知ってたね。
発酵させないには、
キノコの塩漬けみたく,
かなり塩を入れないと難しいかな、と伝えたら、
「味噌とかも’はっこう’なんでしょ?
’はっこう’ってさ・・・・
なに?」
と聞かれた。
発酵について語るとすると長くなるし、
そもそも発酵の何を知りたいのか、
笑’が発酵のことをどこまで知っているのか
こっちも知ってから説明したくなり、
うちにあるもので発酵してるものって、他になにがある?
と逆に質問してみた。
すると、ちょっと考えてから、
ぬか漬けでしょ、藍染めの樽でしょ、と始まった。
コンポストトイレ、醤油の樽、 唐辛子漬け、畑用の液肥・・・
家の周りや、ムロに置いてあるものの記憶から探しているらしい。
今元気に発酵しているものではなくて、
シーズンで仕込むもの、ゆっくり発酵中なものも入れてみて、というと、
麴、柿酢、
あと漬物もそうなら、梅干し、沢庵、らっきょう漬け、
時間をかければ、出てくる出てくる・・・( ̄0 ̄;ノ。
面白いなと思ったのが、醤油の樽。
発酵というと、出来上がった醤油より、
仕込んでいる最中のもろみの方が、笑’にとったら発酵物なイメージ。
あと、発酵物は食べ物だけでなく、
畑に使う堆肥や液肥もそうなことを知っていた。
さらに、
発酵しているものは、時々混ぜている。
発酵しているものは、温かい場所にあるものが多い。
そして、発酵するには「もと」になるものが要る、
ということも気づいていた。
うちにある発酵物や、発酵物をうまく発酵させるためにしていることを挙げているうちに、
だんだん笑’は自分が知りたかったことがわかってきたらしい。
そのひとつには「もと」がどこからやってきたのか、ということ。
そこで、
あちこちに虫がたくさん飛んでるみたいに、
空気には、見えない大きさの生き物が色々いて、
その中に発酵させるものもある。
発酵させるには、あったかさと空気が必要で、
だから発酵させたいものは混ぜる。
と、説明してみた。
その小さな生き物を「菌」ということも。
見えないものを想像するのが難しいのか、
急に話が難しくなったと思ったのか、
ふ~ん、と答えた表情は急にピンボケしてしまったけど、
しばらくしてから、
「’きん’だったら、光っててもよさそうなのにね。」とつぶやいた。
ははは♪
そうだね。そしたらわかりやすいね。
もう少したてば、腐敗と発酵の違いとか、
病原菌や土作りに役立っている菌とか、
他の微生物にも興味を持つのかもしれない。
笑’のおこしたトマトの天然酵母は、
せっかくなので使いきらず、
エサを足して継いでいくことにした。
ほっておいたから一度は弱ってしまったけれど、
発酵力の強い大和芋や人参のすりおろしを小麦粉といっしょに混ぜたら、
翌日にはちゃんと復活。(*^▽^*)
その翌日には、おいしい石窯パンのモトになった。
発酵は、継続していくことで生まれる深みや価値、
そのことに携わる面白さを教えてくれる。
笑’がゆくゆく、自分でどんな暮らしをつむいでいくのかは未知だけれど、
子ども時代、色んな発酵物に囲まれて暮らしていたことは、
彼女の中で腐葉土になると思う。