370gの小さな男の子でした

パーツはベビ太郎と同じく
おでこは母に
鼻と指の長さは父に似た
可愛い男の子です


眉毛や爪もしっかり生えて
ちゃんとした赤ちゃんでした



小さな小さな我が子は
ちゃんとたろ助のお腹の中で
成長してくれてました


ちゃんと正産期まで育てられなかったけど
きちんとお腹を痛めて産めてよかったです


産後の処置で再び呻き
落ち着いたら
隣で寝かせてくれました


夜も病室で
一緒に寝かせてくれたりと
普通に産まれた赤ちゃんと
同じようにさせてくれました


これは希望なので
希望しない人は
預かってくれるみたいですが
たろ助は一緒に居ることを選びました


ありがとうとゴメンねを伝え
いっぱい触ってあげました


冷たくなってしまってるけど
ちゃんと赤ちゃんでした


夜も
寝付きは悪かったけど
朝までぐっすり眠れ
翌朝は久々にスッキリ起きれた



お腹の状態を見るのに
処置室に行き
ちょっと痛い思いをしたけど
無事に終わり
明日、主治医の先生に見てもらって
痛いのは終わりだ!
と思って居たのに
今日の日勤の先生が
また見せてと言うので
子宮口の奥まで見える器具を入れられ
痛みに耐えながら
傷口を縫われました



お産より
1番それが痛くて
痛み止めを出して貰いました


坐薬を指して
しばらく痛みに耐えながら
ぼーっと天井を見てました



痛み止めが効いてきた今でも
お腹がジンジンします


この痛みも
次回以降の妊娠のための痛み

次があるかはわからないけど
その時の為と思えば
我慢します



明日、
先生がここ縫えるねーとか言って
またあの痛みにならないか
今から心配です


以上、
長々と失礼しました



今回の出産は
たろ助にとって貴重な体験のひとつ
中絶の経験もあるけど
きちんと産むと思って
こういう結末になったのは
もちろん初めて

辛くないかと言われれば
もちろん辛いけど
ずっと落ち込んでる訳にも行かないわけです


しばらくは
気分も落ちることあるだろうけど
前を向いて
この子の分も生きていきます


ありがとう、そしてさようなら
私の可愛い天使ちゃん

お空の上でも元気でいてね
そっちに行った時は
先輩として頼るから
ちゃんと声かけてね



以上、たろ助でした
病室へ戻り
足に変な機械を取り付けられ
心電図や血圧、脈や酸素濃度を
測る機械を取り付けられ
腕には点滴


これからまた
長い寝たきり生活が
始まるのです


19:30頃
やっとヒゲ夫さんが到着し
先生の話を聞いてから
母は退散し
ヒゲ夫さんも帰っていきました


ベビ太郎は
ヒゲ夫さんの実家に
拉致軟禁されました


ほんと、
最悪の事態です



その夜、
麻酔が切れた辺りからから
陣痛なみのお腹の張りが
結構あって
張りどめの点滴を
どんどん増やされ
やっと落ち着いたと思ったら
マックスの量だったそうです


翌朝、
前日の手術の時に入れたガーゼを抜き
内診したのですが
さらに状態は悪化していて
早産になる22週までは
厳しいだろうと言われました


ほんとに
腹を括るしかないと
1人部屋にこもり
ヒゲ夫さんが来るのを待ちます



面会時間になり
ヒゲ夫さんがやってきて
先生から再び話を聞きます


その後2人で話し合い
張りどめの薬を止めて
自然に陣痛が来るのを
待つことにしました


ベビ太郎も連れてきてるけど
会う?って聞かれたけど
そりゃ会いたいけど
寝たきりなので抱っこも出来ないし
色々と線が繋がってるから
近付けないし
そもそも義母様がいるので
会うのは諦めました



義母様には
絶対会いたくない




んで、
ヒゲ夫さんが帰り
金曜という事と
夜間帯に入るので
陣痛は来てないけど
分娩室に行きましょう
という事に


車椅子で移動し
分娩台の上へ


夕食もそれなりに食べ
携帯弄ってると
段々と痛みが強く頻回に


内診すると
赤ちゃんも結構下りてきてるそうで
先生に「もう踏ん張ってもいいよ」
と言われたので
痛みが来たら
うんち出す気持ちでいきみます



何度かやってると
骨盤の所に
グググッという痛みと言うか
違和感と言うかがやってきます


裂けてもいい
という勢いで
次の痛みの時に踏ん張ると
破水と共にちょっと楽に


逆子状態なので
まだ首から上は
残っているそうで
その後の痛みが来るタイミングで
再びいきみ、先生の助けもあり
無事に男の子を出産しました


産声はなく
たろ助のゔーという声しか
響かない出産でしたが
なんとか終わりました


次でラストです


転院し、
前回と同じ先生がまた居まして
内診したら
思ってたより酷い状態らしく
母が到着してから
色々と説明を受け
子宮口を縫う手術をしよう
という事になりました


下半身の麻酔をして
手術に望んだのですが
注射痛てぇ

背骨と背骨のつなぎ目に
刺すそうなんですが
これがジンジンと
関連痛で骨盤やら腰やらが
痛い痛い


でも、
薬液が入ってすぐに
右足から効き始め
すぐに下半身は
足が痺れたような感覚に


ほわぁーんとした感覚は
なんだか変な感じでした


んで、
色々と顔の前に
見えないようにカーテンが
掛けられたりして
準備が着々と進んで行くのですが
たろ助が小さいせいで
カーテンが顔ギリギリ


カーテンの向こうでは先生たちが
「今日はどんな手術をします」
「これに気を付けましょう」
という感じで始まったのですが
全く感覚が無いので
痛みも無い


痛みに弱いたろ助にとっては
なんとありがたいこと
このまま行けば
赤ちゃんもちゃんと産める




と、思って居たのですが……



「たろ助さん、ごめん……」



血だらけの先生がこちらに来て
そう言いました


「縫おうとして、1周は糸かけれたんだけど、また胎胞が出てきちゃって、子宮頸管を摘んでもみたんだけど、摘むたびに裂けるみたいになっちゃって……結果的には縫うのを断念せざるを得ない」



堪えていた訳では無いですが
ちょっと期待してしまった分
結果は残酷なものでした


再び涙が溢れ、
逆さまな状態のたろ助は
貧血も相まって
具合を悪くしてしまい
若干過呼吸でした


手先はつってしまい
変な形で固まり
冷や汗と涙で顔はボロボロ



裂けた傷口を抑えるために
ガーゼを突っ込み
手術終了


手術室を出て
母も一緒に部屋に戻ったのですが
母の顔を見た瞬間
また涙が溢れました

母も泣いてた
涙脆いのは
きっと母譲りだなと
改めて実感しました




また長くなるので
続きは次回