『イシュタール』の楽しみ方 | 猫なでにき

『イシュタール』の楽しみ方

友人から、DVD化されてない映画のVHSを借りたので、鑑賞しながらDVDに焼き直した。

借りたのは『イシュタール』。1987年のアメリカ“超B級”映画。

LIFEの表紙!
でもただのB級じゃないぞ。出演者は無駄に豪華だし(ダスティン・ホフマン、ウォーレン・ビーティ、イザベル・アジャーニ)、プロモーションもそれなりにちゃんとしてる(公開当時、主演二人がLIFE誌の表紙を飾った)し。

にも関わらず、某サイトにて「3人のフィルモグラフィの汚点」
などといわれてしまう大ケッ作だぞ (°o°)\


みんなわかっちゃいないのである。
面白いと評判の映画をただそのまま鑑賞して、「ああ面白かった」では面白くないではないか! (°o°)\

つまらない映画というのは、ツッコミどころもない映画のことだ。その基準でいえばツッコミどころ満載で、へんてこで、実に楽しい映画だぞ。

売れないミュージシャンのホフマンが、同じくミュージシャンを目指すビーティと出会う。
やることなすこと間抜けでどっか似たもの同士の二人が、コンビを組んでイシュタールくんだりまで営業にでかける羽目になる。

ビーティがニョーボに逃げられて嘆き悲しむシーンで、デタラメな漢字が沢山プリントされたガウン(浴衣?)を着てるけど、それがまた「間抜け」なイメージぴったり。

同じくニョーボに逃げられたホフマンが自殺を図ろうとしてビーティに言う。


「ライル、僕に失望したろう?こんな男と思ってなかったろう?」

「思ってたよ」

「32まで親の家に居候してたような男だ。人生を無駄にした。」

「君の歳で人生がゼロなんて勇気がなきゃできない。普通なら恥と思うのに、君は勇敢に自殺しようとした」



などと、説得しようとしてるんだか背中から突き落とそうとしてるんだかわかんないやりとりで、自殺を思いとどまって泣いちゃうホフマンは、当時の実年齢50歳である(ぉぃ)
そしてビーティも同い年だ。(…)

可愛らしいバカの人たちは、人にカンタンに騙されたり丸め込まれたり、アホにされたりしても気がつかない。

メクラのラクダを売りつけられても、CIAや妖しい女に殺されそうになっても、騙されてることに気がつかない (°o°)\

「夜になると光る特別のビーズなの。落として歩けば夜には町に戻れる」とネックレスをかけ、砂漠へ行かせる女がイザベル・アジャーニ。
風が吹いたら隠れちゃうよ、とビーティがいうと「砂漠に風は吹かないわ」
大嘘もいいとこだが、信じるところがアホウのいいとこである。
一方ホフマンも、「砂漠を2時間も歩くとオアシスがある」とCIAに騙されている。

女もCIAも、皆が探している「地図」に二人が関わりないと知って、砂漠でのたれ死にしてくれればやっかい払いできると思ってのこと(しくしく)

「砂漠での心得さ」
と、ビーズを落としながら歩くビーティ(涙)
同じく
「オアシスまであと少し」
と、水筒の水を飲み干すホフマン(涙)

砂漠で風が砂を巻き上げると
「氷河が溶け出すような天変地異かな?」(気づけよ!!

その後奮闘してウソ通訳などしながらなかなかうまく切り抜ける二人(←このシーンだけはなかなか見物だ)。
それでも女のウソには気づかないアホウの二人。

騒動のおおもとである「地図」が思いがけなく見つかって、女にこのことを教えなくちゃ!と喜ぶ。


「風のことも話そう きっと驚くぞ」

「あれは不思議だったな」

「そういえば……ビーズも光らなかった」

「ビーズは風に吹きとばされたんだよ」

「ネックレスに残ったビーズも光らなかった」

「そうだな ピカッとも光らなかった」

「……」



普通、お笑いはボケとツッコミだが、二人ともボケっぱなしで誰もツッコんでくれないから、スクリーンのこっち側から積極的にツッコんであげる必要がある。ツッコミ体質の人の為の映画だ (°o°)\

なんでDVD化されないのかなあ? (°o°)\バキバキ


※まかり間違ってこの映画を「面白そう」と思ったあなた、決して過剰な期待を持たずにご覧あれ。そしてご自分のツッコミ体質を冷静に見極めてくらさい。



三人そろって
それにしても、公開当時(21年前)の3人の写真がこれ


すっかりじいちゃん
いまのダスティン・ホフマンとウォーレン・ビーティ
すっかりジジイになりました。

しかして女は…
そしてイザベル・アジャーニ(3年前ですが)


げに恐ろしきは、女なり……。



ブログランキング・にほんブログ村へ