滝沢歌舞伎ZERO 1幕 『総踊り』 、
滝沢歌舞伎ZERO 2020 The movie 『花鳥風月』より



 花鳥風月 

歌: IKUCO Tutumi


揺らぐ花びらのように

風に溶けてゆけば

今宵(こよい)月の雫

落ちる人に身を委(ゆだ)ねる


夢を待つ君に

四季を贈りましょう

春に咲いては夏に散る

儚さをまた知るでしょう


明日を待つほどに

今日が嘆(なげ)くでしょう

秋の月夜は冬を待つ

さえずるほどに


時の揺らぎを水面(みなも)に写し出すように

(描くように)

微笑む君よ永遠(とわ)に心の中に

閉じ込めて眠る


信じて感じて

花はただ儚く散って

結んでほどけて

空を自由に舞って

信じて感じて

(なび)くほどに美しく

あぁ月を妬(ねた)み驕(おご)り続ける

夢幻(むげん)に乱れ踊る花鳥風月


信じて感じて

花はただ儚く散って

結んでほどけて

空を自由に舞って

信じて感じて

靡(なび)くほどに美しく

あぁ月を妬(ねた)み驕(おご)り続ける


信じて感じて

花はただ儚く散って

結んでほどけて

空を自由に舞って

信じて感じて

靡(なび)くほどに美しく

あぁ月を妬(ねた)み驕(おご)り続ける

夢幻(むげん)に乱れ踊る花鳥風月





靡(なび)く:風や水の勢いに従って横にゆらめくように動く、他の意志や威力などに屈したり引き寄せられたりして服従する。


驕(おご)る:地位・権力・財産・才能などを誇って、思い上がった振る舞いをする。


夢幻(むげん):ゆめとまぼろし。また、はかないことのたとえ。


花鳥風月(かちょうふうげつ):自然の美しい景色。また、自然の風物を題材とした詩歌や絵画などをたしなむ風流にもいう。