武満徹『巡り―イサム・ノグチの追憶に―』
 

フルートの独奏曲の代表作、ドビュッシー『シランクス』。武満も参考にしたと思う。

武満徹『エア』


武満徹のフルート独奏曲は、3曲ある。フルーティストのオーレル・ニコレの依頼で作曲された『声(ヴォイス)』(1971年)、彫刻家イサム・ノグチの死を悼んで作曲された『巡り―イサム・ノグチの追憶に―』(1989年)、そしてオーレル・ニコレの70歳の誕生日を記念して作られた『エア』(1995年)である。『エア』は、武満の最後の作品になった。

『巡り』は、旅人であったノグチが、幾つかの地点を巡りながら変化する様子を作品にしたと作曲家が語っている。多重奏法を求めている箇所が幾つかあるが、前回の録音で納得できるまでには間に至らなかった。

ようやく多重奏法の部分を何とかして、不満が残った他の部分も撮り直した。

今回の録音を通じて思い出すのは、ウィーン音楽大学の湯浅勇治先生から学んだ西洋音楽での和音の働きの重要性だ。武満は、和音だけではなく、音色や音の無い間で、西洋の作曲家たちが和音でやってきたことを成し遂げたと思う。

結局、録音をしないことを決めた『声(ヴォイス)』も、今回の2曲を録音するのに参考にした。3曲のフルート独奏曲に特徴的な緊張感は、演奏が難しい弱音や無音が関係している。編集で、上手くできた部分を中心に繋ぎ合わせる作業をしたものの、外部の雑音が音楽を邪魔して使えなかった部分も沢山ある。弱音を自動的に大きくしてしまう不満がある機材で録音したものの、実際に録音された部分を繋ぎ合わせる作業は、演奏で成し遂げる作品を表現することと似ていた。

『巡り』の楽譜に書かれた演奏時間は6分。YouTubeに上げた動画の演奏がちょうど6分。テンポは適切か。




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