こんにちは。

 

消費税率の10%への引き上げは予定どおり行うと改めて周知されました。

それに伴い軽減税率も導入されるわけですが、非常に分かりにくいですよね。

例えば店内飲食の場合は10%、持ち帰りの場合は8%となりますが、制度が複雑なだけでなく店員の事務負担も懸念されます。

ポイント還元など色々な負担軽減策が考えられているようなので、今後の動向を注視して行きたいと思います。

 

さて、今回は相続した空家を譲渡した場合の特例について見て行きますが、「相続」とあるように、この特例は亡くなった人(被相続人)から相続等した財産を譲渡することが前提となっています。したがって、相続が起きていないときには使えませんのでご注意下さい。

 

簡単に言うと、被相続人が生前に居住していた家屋や敷地を譲渡すると、売却益から3,000万円控除してもらえるという特例です。

全国的に問題となっている空家への対策として設けられたもので、租税特別措置法第35条に規定されています。

(前回のマイホーム特例と同じ条文です。以下、「本特例」といいます。)

 

本特例の主な適用要件は、次のとおりです。

(1)相続により被相続人のみが居住していた家屋とその敷地を取得したこと

   被相続人「のみ」となっていますので、相続人等が同居していては適用できません(「空家」の特例なので同

   居者がいるとそもそも空家にはなりませんよね)

   また、マンションなどの区分所有建物にも適用できません。

(2)その家屋は、昭和56年5月31日以前に建築されており、一定の耐震基準を満たしていること

   地震によって空家が倒壊することを危惧してこの耐震基準要件がある訳ですが、仮にこの基準を満たしてい

   ない場合には、耐震リフォームをするか家屋を取り壊して敷地のみの譲渡としなければなりません。

(3)売却代金が1億円以下であること

(4)相続の時から譲渡の時まで事業、貸付、居住の用途に使っていないこと(空家のままにしておかなければな

   りません)

(5)相続があった日から『3年』を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること

   前回のマイホーム特例にも出てきた「経過する日の属する年12月31日まで」という表現ですが、端的に言うと

   「年末」です。つまり、「相続があった日から3年を経過した年の年末」までに譲渡しなければなりません。

(6)配偶者や子など、譲渡者と特別の関係がある人に対する譲渡ではないこと(前回のマイホーム特例と同じで

   す)

 

自然災害による倒壊、治安の問題等からこのような優遇規定があります。

相続により取得した家屋が空家となっており、誰も住む予定がないのであれば、本特例を適用して売却することを検討してみて下さい。

 

最後に、ブログ「『3年』の重要性」で本特例を所得税に分類をしました。

「相続」とあるのだから相続税では?と思われるかもしれませんが、相続税は被相続人から相続人への財産移転があったときに課される税金です。

本特例は、財産移転があったその後に相続人である個人が財産を譲渡しているので、所得税の範疇ということになります。

(本特例適用前に、既に相続税の計算は終わっていると考えて下さい)

 

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm