こんにちは。
税理士のKENです。
初めての投稿は、今トピックな話題である事業承継税制について書きたいと思います。
平成30年から非上場株式等の納税猶予の適用要件が大幅に緩和されるとともに、相続税(贈与税)の全額猶予が可能となりました。これまでの利用件数は年間400件~500件ほどでしたが、この改正により利用者が大幅に増えると見込まれています。
しかし、この規定は「非上場株式等」とあるように、あくまで「法人経営者」の事業承継に利用されるものです。中小企業の廃業等を防ぐために、できるだけ相続税(贈与税)をかけずに後継者にバトンタッチすることを目的とした規定です。
ただ、今の日本には法人形態ではなく「個人事業主」による経営も多数存在します。
法人ではない個人事業主は、当然ながら、今回の改正による恩恵は受けられないということになります。
相続税には事業承継についていくつかの規定がありますが、一番身近で有名なのが「小規模宅地等の特例」でしょう。不動産を所有する場合の相続税申告では、ほぼ間違いなく適用を考えますし、今後、納税猶予の利用件数が増えるといっても、小規模特例ほどではないと思います。
この小規模特例は、一定要件を満たした場合には、法人が利用している宅地等にも適用があるため、法人経営者の相続では、納税猶予と小規模特例の2つの事業承継税制を軸に考えていくことになります。
それに比べ、個人事業主は、検討材料が小規模特例のみであるため、法人経営者に比べると相続税の負担が重くのしかかる場合があります。
19年度の税制改正要望に、個人事業主の相続税軽減を目的とした事業承継税制の拡充が盛り込まれるとのことで、これが、法人だけでなく個人事業主の廃業を防ぐ第一歩になればと思っています。