お世話になっております。けんごです。


今回のリリースも沢山のご注文ありがとうございます。

今回は売れ線(だと僕が判断したもの)に寄せて仕入れたのでかなりよい感じの数字が出ました。

これならこれからも営利目的でこれを柱にしても余裕で生活できるな…と思ったりもするわけですがそこは僕の心の問題がそもそもの原因なので、当初の予定通りちゃんとお休みはしようと思います。笑


事実、お休みします!とお知らせしてから凄く調子が良くて魚も楽しいと思えるようになりました。

まだ休んでないのに発表しただけでこんなに変わってしまうので結構しっかり追い詰められてたんだろうなと思います。

なんなら「ここ最近のけんごさんはホントに死ぬんじゃないかと思ってました」なんてご連絡も頂いちゃいました。笑

実際妻がいなかったら失踪して海外放浪くらいはしていたかもしれません。

それくらい参っていたわけです。


ただ僕が参っていたのは「みなさんから沢山のご注文、ご連絡を頂いたから」ではなく「自分の限界を見誤ってモノを抱えすぎた」ということなので完全なる自滅です。ということは申し添えておきます。


さて、今回の主題は闘魚庵の今後です。

先のブログでもご説明した通り今後も輸入や繁殖、遠征、販売などは継続します。

現地の漁師さんやシッパー、ブリーダーさんやバイヤーには結構な額を毎月渡していたのでこれが突然ゼロになると彼らの生活設計も狂う可能性がありますし、僕自身彼らとはこれからも良好な付き合いをしたいと望んでいますから。

で、彼らの生活を支えるために僕が自分の資産を切り崩して魚を買い続けられるかというと当然無理ですし、スペースの問題もあるのでウチに入れた分は出す必要があります。

ここまでは「販売のための輸入」だったのが「輸入のための販売」になるという感じですかね。この微妙なニュアンスの違いを分かってもらうのはかなり難しいと思いますが…ww


言うまでもなく「輸入のための販売」なんてものは営利目的で運営される事業としてはとてもおかしな考え方です。

だから「営利目的の運営はお休みします」と表現をしたわけです。

「好きなものを自分のために輸入して、余品を販売。消費税、関税、運賃と仕入れ費用を回収できればオッケー。利益が出たらとても幸せ。」みたいなスタンスでいいかなと思っています。


「利益取らないと生活できない」という営利目的の運営をしている業者が「別に利益上げる必要ないよ」とか言ってる頭おかしいやつと喧嘩して勝てるわけ無いし、喧嘩を売るメリットもないのでこのスタンスでやってれば面倒事に巻き込まれることも減るかなというのもあります。

なので今後は殴られたらちゃんとボッコボコにやり返します。笑


もちろんその他の業者の方々にご迷惑をおかけするつもりはありませんのでそのあたりはご理解を頂けますと幸いです。


つまるところ色々なアレコレを無視して僕が可能な限り気楽に楽しめる環境を作りたかったんですよね。

で、まぁ環境は用意しました。そしてなんと近いうちにスペース問題も解決するかもしれません。もうここまで環境ができたらあとは楽しむだけです。


遠征も繁殖も輸入も全部今まで以上に楽しんでやろうと思っています。

「これ利益取れないんだよな…」とか考えずに好きなものを探しに行って好きなものを輸入できるなんてマニアな僕からしたら最高の環境です。


もちろん今後もその中で手に入れた魚や情報(等)は皆様とも共有して一緒に趣味の楽しみ方を広げていければと思っています。


そうそう。この趣味の楽しみ方と情報(等)についてなのですがこれに関する僕のスタンスもあらためて言葉にしてお伝えしておいたほうがいいかなと思っています。


まず僕が皆様にご提供する情報(等)は大きく分けて4つ。


1.実際に僕が旅の中で見たものや感じたこと

2.実際に僕が飼育や繁殖を通して感じたこと

3.論文や書籍などから得られるオープンな情報

4.現地の関係者や友人から聞いた話


僕はこの4つを大まかに3つに分類しています。


1と2に関しては「知識」や「データ」です。これは自身の体験や観測をもとにして語られています。

ただの情報ではなくそこに実体験が伴うものを僕は知識と捉えています。

これらの事柄についてお伝えするときは「真実ではない可能性もあるが、僕にとっては少なくとも事実ではある。」というスタンスで発信をしています。

だからある程度強めの姿勢で発信をします。

しかし、相手は自然です。僕が観測蓄積できるデータや体験など自然を相手にすればたかが知れています。

ですので、僕にとって間違いなく事実ではありますが、今後の観測で大きく覆される可能性がありますし、世間の認識と大きく乖離がある可能性も存在します。

ですので、発信する僕にとっては事実ですが、それが皆様にとって有益なものかどうか、真実であるかどうかはまた別の話であるとお考え下さい。


3を僕は「情報」と呼んでいます。

ある程度信頼できる立場を持った人間が発信をしている場合それは「情報」として蓄積、判断の材料として用いるだけの価値があると考えています。

この「信頼できる立場」というのは主観的な判断ですので、誰がこの範囲に収まるかというのは受け取り手によって大きく異なるでしょう。

僕の中でのこの「信頼できる立場」というのはどの程度の教養を持っているのかという点と、その人の社会的な立場を考慮して判断されています。

そしてその発信の内容によって発信者が利益を得られるかどうか。

これらの情報を皆様に共有する場合もある程度強めの姿勢で発信します。

もちろん自身の知識や考察としてそれそのものを発信することはありませんが、自身の考察や何かを判断するときの材料として用いることは少なくありません。


4を僕は情報や知識であるとは捉えていません。

誤解を恐れずに言うのならば、おばちゃんが井戸端会議で話す地域の噂程度に思っています。笑

別に馬鹿にしているわけではありませんが、漁師、バイヤー、シッパー、ブリーダーなどは僕の中では前述の「信頼できる立場」に収まるものではありません。

教養とか立場とかではなく彼らの発信というのは自身の利益を考慮されたもの。所謂「ポジショントーク」である可能性があるからです。

だから僕は自身の手で得たもの以外のロカリティ情報は「参考程度」だと思っていますし、現地の関係者から聞いた話は「噂話程度」として捉えています。

これは友人の話であってもそうなので関係値とか信頼性による判断ではなく「客観的に根拠として捉えられるものがねぇ!」という部分が原因です。

なのでこの手の話を共有する場合僕は「小話」として共有しています。

「こんな話もあるんだってさー。」という具合です。

だって僕自身も大して信じてないし、間違えてても責任取れないし責任取らせられないもん。笑



これらの情報は考察を深め、趣味をより楽しくしてくれる素晴らしいスパイスです。

なんならたった一つの情報が飼育繁殖の成否に大きな影響を与えることもあります。

だから僕は色々なことを発信したいと思っています。

僕にとっては下らないものや怪しいものでもそれが誰かの趣味をより楽しくしたり、成功に繋がる可能性があるから。

どの情報が誰にとって有益なのかは僕には判断できません。

だから全部を全部信じるのではなく、皆さんがご自身で取捨選択をして信じられるもの(信じたいものでも別にいいと思います)を自身の中に蓄積して下さい。


生き物や自然が相手の趣味です。

分からないことのほうが多いです。そして残念ながら恐らく僕たちが生きている間にその答え合わせができるケースは稀でしょう。

でもだから面白いと僕は思っています。自分の手で蓄積した情報や知識から自分だけの考察を組み立てられる。凄くワクワクしませんか?

僕はワクワクするし、みなさんにもワクワクして欲しいので今後もこのスタンスでの発信は継続します。


「分からない」とか「断言はできない」とか言っててコイツ全然頼りに(信用)ならねーな。と思う方はそれでいいです。

ご自身が信じられる(信じたい)発信源を信じられればいいでしょう。

そういう方は僕の発信は戯言程度に見て下さい。笑

まぁ何でもかんでもデカい声と強い語気で話すヤツのほうが、色んな意図を声のデカさで隠そうとしてるように見えて信用ならんと僕は思いますけどね。笑


とまぁこんな感じのスタンスで情報や現地の小話はお届けします。

このスタンスはここ数年ずっとそうなんですが、いい機会だし改めて言葉にしとこうかなーと。


ここまでで大方今回お伝えしたかったことはお伝えできたかなと思います。

なにか思い出したらまたどこかでお伝えします。笑


そんなこんなで活動の形が変わって雰囲気もちょっと変わるかと思いますが、これまで以上に魚と自然を楽しんでいきたいと思っていますし、それが皆様とも共有できたらもっと楽しくなるだろうなと思っています。

だから今後も「趣味仲間」としてよいお付き合いをさせて頂けますと幸いでございます。

闘魚庵とけんごを今後とも何卒よろしくお願い致します。