工房に行って防具を強化できないものかオヤジと相談した。

そういえばヒプノUの強化がまだ途中だったのを思い出し、強化に必要な素材を聞いてみた。


「あと胃石が1つありゃ強化できるぜぃ」


胃石か…あれは確か樹海に住むヒプノックからしか取れなかったやつだな。まぁ1つくらいならなんとか用意できそうだ。

そんな軽い気持ちで私は武器工房を後にした。


家に帰ってさくらちゃんに挨拶に行く。妹たちは帰ったようだった。


「ランポスの皮ください。」


ああ…いつも通りですね。雑草は生えていなかった。

私はさくらちゃんにこれから樹海に行ってくると行って自室へ戻った。


黙々と鎧を着る。

ヒプノックは過去に軽い気持ちで行って痛い目に遭っているので装備は厳重に。そしてアイテムももてるだけ持っていくことにした。

武器は長期戦になりそうなので毒属性があるローゼンベギールデにした。そういえばこの武器を作るのは苦労したな…今はもういい思い出になっているがあの時は気が狂いそうだった。

なんとなくスナック棒にチョコレートを塗ってクラッシュナッツをちりばめたお菓子に似ている。緑でなく茶色ならなおそれっぽい。



防具を選ぶときは何よりも優先するのがガード性能。続いて回避、風圧などでほとんどが防御に徹するようなスキルになる。

睡眠ブレスを吐くヒプノックを相手にするのだからガード2はかかせない。

武器と防具の準備はできた。

給仕ネコはスランプらしく変な料理を勧めてこなかった。

いつもの古代豆とリュウノテールで食事を終わらせ酒場に向かう。



依頼が受けられるのは酒場と大老殿という場所だ。

酒場で依頼を受ける事にして忘れ物がないかチェックする。

ポーチなのだが20種類のものしか持ち込む事が許されていない。


調合書1~5、これがないと現地調合するときに困る。頭のいい連中はなくても調合ができるらしい。

ヒプノックは光に弱く、とにかく閃光玉を投げようと張り切って大量に持っていくことにした。

持ち込み5個、調合分30個である。

そして捕獲したほうが石が出やすいとのことなので捕獲セットを持っていく。

これでポーチは満タンだ。


依頼を受けるべくカウンターの小娘に話しかけた。

眠そうである。




受けた依頼。

依頼主は大老殿ギルドから。実験的な依頼のようだ。


新しいサブターゲットの実験に協力してくれない…?《ヒプノック》への『一定ダメージ』の達成は、こちらで判断するから、あなたはメインの達成に専念してくれればいいわ…。

どう?受けてくれるかしら?


色々と新しい事を試みるギルドだ。

取り合えずこの依頼を受ける事にし、契約金を支払った。


さっきも言ったように私は一度ヒプノックで痛い目に遭っている。

今回は慎重に攻めていくつもりだ。



樹海のキャンプ到着後ヒプノックを捜すことからはじめる。

しかしこの樹海、雨が降っているし生い茂る緑で視界が悪い。

それにブルファンゴが大量にいるのだ。

ブルファンゴは好戦的で私を発見すると突進してくる。

しかも真っ直ぐではなく微妙にカーブする事もできるので、数匹に時間差で攻められると起き上がることができなくなる。

まずはこいつらを始末しなくては…

ブルファンゴには閃光玉は効かない。

奴らの相手をしているとヒプノックの姿を見失ってしまった。


湖のある見晴らしのいい場所に行くとヒプノックがいた。

奥にはブルファンゴが餌をあさっている。こいつらに気づかれないようにしなくては…

ここでは閃光を投げずしばらく様子を見ることに、すると私に気づいたヒプノックは一直線に飛んでくる。

着地したかと思えば再び最初に降りたところへ引き換えす。

そしてまた飛んでくる。そんな光景を見ながら最終的には着地と同時に数発攻撃を入れることに成功した。

一度毒になってしまうと暫くの間は体力が減り続ける。

姿を消したヒプノックの姿を追いかけていると、ギルドから一定のダメージを与えたとの報告が。

毒の効果で体力が減っていたらしい。




ヒプノックが弱った。

腰の飾り羽がしおれたのだ。

思ったとおり足をひきずりながら巣に逃げようとしている。

眠鳥と呼ばれるヒプノック。眠ると一気に体力を回復してしまう。

そうはさせまいと飛び立とうとしたところを閃光で叩き落しその場で捕獲。



捕獲玉で眠っているところ。



転んだら顔を攻撃していたのでクチバシは破壊できなかった。


取り合えず無事捕獲も成功したので帰還して報酬を貰うことに。

目的の胃石を2つも手に入れることができたので、それを持って工房へ。


これでできるところまで強化してくれ。


「任せろ!いくぜお前ら!」


工房内が一気に活気づく。汗臭い野郎共の声の掛け合いが暫く続いた。


ヒプノUフォールドが6まで強化された。

防具の強化の最大は7である。


「7まで強化しねぇとこりゃ使えねぇぜ」



「次は眠鳥の上蒼毛、そうだな3枚ほど必要だ」


上…蒼毛?ってまた樹海に行けと?

しかもそれって繁殖期でサカリのついたヒプノックの毛じゃないですか。

確かに6と7では性能が違いすぎる。最大まで強化しなくては使えない防具ばかりだ。


私はがっくりと肩を落として家に帰った。


自宅でふとヒプノフォールドを作ったときの事を思い出した。

どお防具も共通で言える事なのだがあるレベルまで強化しないと派生していかない。

派生させないと強い防具にはならない。SとかUとかFとかいわれるシリーズがそれだ。

派生のレベルは防具によって様々で最大まで強化しないと派生しないものも沢山ある。

ヒプノはいくつから派生するのだろうと防具の本を持ってきて調べてみた。


ヒプノフォールドU→ヒプノフォールドLV3より派生


はい?

これに関して昔いつになったら派生するのかわからず最大の7まで強化してしまった記憶がある。

この本によると3から派生…つまりその後の強化は無意味な事に。


悔しい。