君の湯は、護国寺から大塚へ向かう途中を池袋方面に左折し、裏通り感のある道を行くと、宮造りのいわゆる東京銭湯が現れる。
君の湯は都内では珍しく東京都公衆衛生浴場に加盟していない銭湯である。
一度湯に入ろうと思ってきたことがあったが、当時は東京銭湯お遍路のスタンプ集めを優先していたのと、店の外にやたら貼り紙がしてあったのが印象が良くなかったので、それから遠ざかっていた。
それから何年かぶりに来てみると外の張り紙はなくなっており、極めて普通の東京銭湯然としていた。
どんな感じかなと少し警戒しながら、入ってみれば至って普通の銭湯であった。
天井は広く、壁には大きな富士山のペンキ絵。
薬湯と広めの白湯。浴場内は明るく、清潔感があった。
洗い場は非常に広くて、こんなに広いなら、もっと湯船を作ったり、サウナを作ったり、水風呂を作ったりしたらいいのになぁと思った。
客は地元の年輩の人が多いようだった。
が、途中で6人ぐらいで連れだった若者たちが入ってきて、ざわついた。すると80歳位のおじいさんがうるせー!と一喝した。
やがて彼らはすごすごと出て行った。
こういう爺様はいまや貴重な存在である。
脱衣所にゆっぽ君の姿が見えないのはちょっとちょっと寂しい。
本当に普通の東京銭湯なので、何か東京都公衆衛生浴場組合と心理的なもつれか何かがあって加盟していないのかなあと思わざるを得ない。
まぁ、組合に加盟していようかしていないが、個人的にはそこまで関係ないけれど。
東京銭湯が長く続いてくれば、私はそれでいいんだ。


