「マイアミの奇跡」の再来、「ケルンの奇跡」を陰ながら望んでいたのですが、残念ながらサッカー日本代表はブラジル代表と引き分け、コンフェデレーションズカップでの決勝トーナメント進出はなりませんでした。
ただ、多くの人は試合内容に完全に満足とは行かないまでも、充実感とちょっとした誇らしさを抱いたのではないでしょうか。
2-2。
しかも、その2得点も「よう分からんけど、点が入っていた」というものではなく、中村俊輔 選手の豪快なミドルシュートや、試合終了直前に同点に追いつく大黒将志 選手のゴールという、文句のつけようのない形で取ることができたわけですから。
あの02年W杯王者を相手に。
さすがに3時半ごろからの生放送を見ることは、次の日の仕事の関係上、無理だったわけで、今、録画したビデオを見ながら、このブログを書いています。
それを見る限り、しっかり日本としての形を作ってゲームをしているし、加地亮 選手(オフサイドを取られた幻のゴールが惜しかった……)や中村選手をはじめ、みんな良い動きをしています。何度も何度もゴールを奪えそうなチャンスがありました。
「いつの間にか、日本はこんなにも実力をつけていたのねぇ……」としみじみするほどです。
もちろん、勝てたかもしれなかった試合を勝ちきれなかったということは、まだまだ課題があるわけで(宇都宮徹壱さんもコラム に書いています)、来年に向けて、改善しないといけないのだろうと思うのですが、W杯本番をはじめ、今後も日本代表のゲームを見るのが楽しみになってきました。
日本のことはさておき、ブラジルのサッカーは見ていて楽しいですね。
目の肥えた玄人には、他の感想があるのかもしれませんが、やっぱりブラジルはすごかった。
動きのスピードは勿論、状況判断のスピードがすごすぎる。もともとサッカーをやっていなかった人間が言うのもなんですが、こちらで「こういうプレーをするのかなあ」と予測を立てる間もなく、予想もつかないところにパスが出て、しかもそれにしっかり反応しているプレーヤーがいる。
パス回しからのシュート、というタイミングも、こっちの頭が追いついていないのに、向こうは体でしっかり追いついているわけですから。「この人たちの頭ん中は、どがんなっとーとやろ」と佐賀弁で言いたくなります。
テニス漫画「エースをねらえ! 」(なお、作者の山本鈴美香公式ホームページはこちら )で、確か、「優れたプレーヤーのプレーは芸術のように美しく、それを見て君は首がへし折れるくらいのショックを受けないといけない」とかそういう趣旨の台詞があったのですが、ブラジルだったり、レアル・マドリードだったりのプレーを見ると、いつもその言葉を思い起こします。
- 著者: 山本 鈴美香
- タイトル: エースをねらえ(全10巻セット)
そういう楽しさを目の当たりにさせてくれた意味でも、今回の試合は本当に良い試合でした。
正直、予選リーグでの敗退は悔しいですけれどね。
ところで、ケルンは大学2年の時に行ったことがあります。
ケルンの人たちはとても親切だった。
またいつか行きたいな。そう思います。
それが2006年でなくても。