今年の時事ニュースとして押さえておきたいのは「金環日食」ですね。
 という訳で、ここでは日食と月食の仕組みを書いてみようと思います。
 日食・月食は地球・太陽・月が一直線上に並んだ時に起こる現象ですので、この3つの天体についてのキーワードをいくつかまとめてから本題に入ろうと思います。

<地球>
 赤道半径…約6370km、赤道の全周…約4万km
 自転軸(地軸)←北極と南極を結ぶ 反時計回り(西から東)に自転 自転周期…1日
 公転周期…1年 地軸は公転面に垂直な線に対して、23.4度傾いている。太陽の周りを反時計回りに公転。
 緯線、経線(子午線)←0度はイギリス:ロンドンのグリニッジ天文台跡

<太陽>
 半径…約70万km(地球の約109倍、月の約400倍)
 地球からの距離…約1億4960万km(1天文単位)(地球から月までの距離の約400倍)
  ※ 直径、地球からの距離の両方とも太陽は月の約400倍で、この比が等しいために、地球から見た月と太陽の見かけの大きさ(視直径)はほぼ同じ→日食の見え方に影響
 表面…光球、彩層、プロミネンス(紅炎)、コロナ←皆既日食の時に見られる
    黒点(周りより温度が低い、約4000度)←東から西へ約28日の周期で自転
    黒点は約11年の周期で増減、多い時は太陽の活動が盛ん→デリンジャー現象、フレア(爆発)、磁気嵐、オーロラ
    (そう言えば、2012年太陽フレアのせいで地球が消滅するという設定の「Knowing」という映画がありましたね。ニコラス・ケイジは好きですが、今年も地球は消滅しないと思いますので、受験生は頑張って勉強を続けて下さいね。)

<月>
 半径…約1740km(地球の約4分の1)
 重力…地球の約6分の1
 表面…クレーター
 公転周期(恒星月)…27.3日反時計回り
 自転周期…27.3日反時計回り
 新月から新月までの周期(朔望月)…29.5日
  公転周期と自転周期が等しい→月は地球にいつも同じ面を向けている
  公転周期と朔望月が異なる←月が地球の周りを一周する間に、地球も太陽の周りを回っているから。
ドイツへ行こう-月1

ドイツへ行こう-月2

<月の満ち欠け>
 月は太陽の光を反射させながら、地球の周りを公転しているので、満ち欠けして見える。
 北極側から見て反時計回りに公転しているので、右から満ちて右から欠ける
 南中時刻 新月…12時、満月…0時 南中時刻は1日ごとに約50分ずつ遅くなる。
ドイツへ行こう-月の満ち欠け

<日食と月食>
 地球から見た月と太陽の視直径が同じだというのはスゴイことです!!
 だって、そのために「金環日食」や「ダイヤモンドリング」が見られるのですから!
  (ダイヤモンドリングは、月の表面がクレーターなどで凸凹しているために起こる。)
ドイツへ行こう-月と太陽
ドイツへ行こう-日食と月食
 日食…地球-月-太陽の順に3つの天体が一直線上に並んだ時、太陽を月がさえぎる現象。(日が食われる)
  言い換えれば、地球に新月の影が落ちる現象。
  月は西から東(反時計回り)で公転しているので、日食は西の地域の方が東の地域より早い時刻に見られる。(月の影は地球上を西から東へ横切る。)
  太陽は右から欠け始める。(右側=地球から見て西)
  日食は限られた地域でしか観測できない。
  日食の種類…皆既日食→コロナ、ダイヤモンドリング
        部分日食
        金環日食
ドイツへ行こう-日食2
ドイツへ行こう-日食1

 月食…月-地球-太陽の順に3つの天体が一直線上に並んだ時、月に地球の影が落ちる現象。(月が食われる)
  (この時、地球の影は円弧を描いているので、地球が球形であると推測できる。)
  満月は左から欠け始める。(左側=地球から見て東)
  月食は、月が見えていれば地球上のどこからでも観測できる
  月食の種類…部分月食、皆既月食
ドイツへ行こう-日食と月食
ドイツへ行こう-月食1


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