社会人になり立てで最初の赴任地が地元だったころ、おふくろが犬を飼いたいというので毎月動物園で行われていた犬の里親探しで最後のほうまで貰い手がつかなかったビーグル犬が色濃く出ていた雑種をもらってきたことがあった

その犬に名付けるにあたって、何も条件がつかなかったので高橋君と名付けたのだった(親父はそれじゃかわいそうだろうと下の名前を団十郎=通称ダンと呼んでいた)

それから多分7~8年たったある日、そのおふくろががんになって最初の入院した時、親父はまだ仕事をしていたので、一人残され心細かったのだろう高橋君は首輪をすり抜け脱走した

2~3日は家に帰ってきてご飯を食べた形跡があったみたいだけれど、そのたび家には誰もいなくてまた家を出たのだろうと思った

そのうち用意したご飯が減ることはなくなりそれっきりとなってしまった。

もう一度、高橋君に会いたくなった!