■コミュニケーション 自由さ
入院患者さんは、病気になって入院しているわけで、
不安や緊張など、病気以外の心の葛藤を抱えている場合が多いです。
看護師は専門知識をもって、
患者さんの不安や緊張、喪失感にアプローチする必要があります。
そんな時、看護師に求められるのは聴く姿勢です。
患者さんは看護師の態度を非常によく観ています。
いい点も悪い点も。
隠そうと、ごまかそうと、すべてお見通しと思ったほうがいいでしょう。
(おどおどしているな、自信がないのかな?)
(なんだかバタバタしているな、急いでいるのかな?)
(今日は元気がないな、何か悩んでいるのかな?)
なんでもです。
ここでいう「自由さ」は、
看護師にとってというよりは、患者さんにとっての自由さです。
患者さんがリラックスして、周りに気をつかうことなく、
自由な自己表現できる場づくりが大切です。
暖かな空気のようにふんわり患者さんとともに居る。
そういう雰囲気・態度が必要です。
とかく看護師は忙しい。
そして、いつも看護師を観ている患者さんはわかっています。
(いつも忙しそう。こんなことを聞いてはいけないかな。)
患者さんはそんな風に遠慮していることが多いと思います。
患者さんと一緒の空間に居ながら、次の自分の仕事のことを考えているときは、
100%患者さんと伴に居ないときです。
そういうとき、不安や・孤独感といった、患者さんの内面を表す会話は聞けないでしょう。
時間は限られています。
検温に行く前の情報収集では、患者さんのスケジュールを確認しておき
その日の様子や態度も観察項目に入れておきましょう。
重要なケアが必要と思しきときは、
患者さんと話し合い、改めて時間を約束することが必要でしょう。
患者さんの自由な表現を支援するために、
タイムマネジメントは、重要です。
その場その場で行動を考えるのではなく、
慣れるまでは、自分のタイムスケジュールを書くことをおススメしたいです。
目視でやることが確認しやすく、
イレギュラーな変更が生じても、変更に対処しやすい利点があります。
うっかり忘れるといった、ニアミスも防ぐことができるでしょう。
必要なところに時間を使い、
いつでも目の前に居る患者さんと100%向き合って欲しいです。
患者さんを医療現場の外に居させることがないように、立場をとる看護師であってほしい。
それが患者さんの自由な自己表現を引き出す鍵になると思います。
患者さんと医療の窓口となるあなたでいてくださいね。