国道169号を南下して、大迫ダムの堰堤のところでわき道に入ると素晴らしい温泉があります。 

 





 入之波温泉山鳩湯。 駐車場が小さいので、邪魔にならないよう、たまたま出ておられたスタッフさんの指示通り、路肩に縦列駐車します。

 

 ダム湖沿いの崖にへばりつくように建つ温泉宿ですが、16時受付終了で日帰り入浴ができます。 

 



 入り口から受付、食事処、浴室とどんどん下へと階段を降りて行きます。

 

  良い温泉は下にあるという原則通りに、下に向かいます。 そうです。この原則は間違いないはずです。例えば、新潟県の栃尾又温泉のしたの湯なんて、ものすごく下っていきますよね。

 


 脱衣場。かごのみですが、手前に貴重品ボックスがあるので、入れたほうが安心ですが、私は、入れてから取り出すのを忘れて戻ってきた苦い経験があるので、ここには入れず、ビニール袋に入れて浴室へ持ち込みます。

 

 ここは3回目。前回は平成18年。同級生たちと4人で山鳩湯に行き、がら空きの露天風呂でダラダラしゃべっていたのが楽しい思い出です。

 

 前回から14年ぶりですが、山鳩湯自体が人気が出ているのか、そこそこの人数がおられました。前は空いていたのになあ。

 

 特に、内湯の湯口に陣取った湯口爺のような白髭のおじさんが眠ったように目を閉じて微動だにしません。

 

 なので、露天風呂でゆっくりすることにします。



 内湯より更にぬるめの源泉掛け流し。


青みがかった緑色のダム湖が見渡せるのも良いですね。


  青緑色のダム湖が見える露天風呂とコテコテのお湯が造る造形美。



 もともとの浴槽より縁が分厚く成長しているのが素敵です。


 しっかりオーバーフローしてダム湖へ流れます。


 内湯からのお湯が露天風呂に流れ込むところが、まるで鍾乳洞みたいです。


  浴槽には、べったりとごつごつした析出物がへばりついていて、元の浴槽がどのようなものなのかがわからないくらいになっています。


 露天風呂には内湯からかけ流されているお湯が入っているので、温度は低めです。温度計を車の中に忘れてしまったのですが、おそらく40度はないはずです。

 いつまでも入っていられる温度で、誰もが湯口爺になるかも?



 源泉の流れるところが染まりまくり。


  ダム湖へと流れる廃湯の川が染まっています。

 

 ふと見ると湯口爺が少し動いていたので、内湯に戻ります。

 私もつかの間のマナーの良い湯口爺に変身して、源泉が打たせ湯のように注がれている真下で、新鮮なお湯を味わってみます。以下の写真は公式サイトより。




 上の写真2枚が男湯、下の写真はおそらく女湯




 炭酸のような、むせ返る清涼感が感じられます。微かな甘み、土っぽいような温泉らしい香り、鉄っぽい味わいもあり、複雑な味ですが、一口舐めたらもう一口欲しくなるような、魅惑的な味です。


 飲泉可能かどうかは不明ですが、可能とは書かれていなかったですし、コップも置かれていなかったので、自己責任でいただきました。

 

 鮮度が抜群ですね。この湯口でもぬるめなので、長湯ができますね。

 

 豪快な湯量が注がれており、内湯の浴槽も析出物でコーティングされてもこもこと盛り上がっています。人の出入りが多く、撮影できませんでしたが、撮影禁止の貼り紙はなかったように思います。 

 

 次々とお客さんが来られているのか、なかなか無人にはなりませんでしたが、日帰り入浴の終了間際までゆっくりと堪能させていただきました。

 

 ここは、泊りで来ると、どんなお部屋でどんな料理なのでしょうか?素泊まりして翌朝に登山などという利用もできるのでしょうか?


 公式サイトを見ると、土曜日とか連休しか宿泊営業していないようで、私にはハードル高めです。

 

 また、来たくなる山鳩湯。14年ぶりでしたが、やっぱり素晴らしい温泉でした。

 

 山鳩湯の由来は、もしかして、山鳩が見つけたのでしょうか?


 聞き忘れたので、次回行った時のお楽しみにしたいと思います。