出石から城崎温泉へと移動。前に城崎温泉へ行ったのは、大学卒業後すぐの頃で、青春18切符でのひとり旅でした。
 ひとり旅の目的は、もちろん温泉で、工事中だった一の湯以外の外湯、さとの湯、地蔵湯、柳湯、御所湯、まんだら湯、鴻の湯と巡りました。さとの湯がたしか600円だった以外は全て300円でした。かなり値上がりしていますね。
 当時は循環も塩素も気にせず、露天風呂が大好きだったので、鴻の湯がお気に入りになりました。
 当時は、塩素の匂いも、温泉には付きものかなあと思っていて、まだ塩素無しのかけ流しの温泉の良さを知らなかったです。

 駅名も、当時の城崎から城崎温泉駅へと観光地らしく変化していますね。
 そういえば、河原町駅が京都河原町駅、石橋駅が石橋阪大前駅等、いろいろ駅名もわかりやすく変化しています。


 ここらへんには柳並木があり、川の両岸に旅館やお店が並ぶのは変わらないですね。


 ただ、平日なのに、ものすごく人が多いです。

外国人観光客だけでなく、日本人観光客もけっこうたくさんおられて、写真が撮りにくいくらいに人がいます。


 いちばん小さかった記憶の柳湯がものすごく素敵な建物にリニューアルしています。驚きましたが、驚くのはまだ早かったです。


 当時の柳湯は、たしか、浴槽1つ。しかも記憶では3人から5人も入ったら満杯でした。
 落ち着かなかった記憶があります。
 下の写真は今の柳湯。高い天井、広々とした浴槽。板張りの壁に太い梁、素晴らしい空間へと大変身しているみたいです。あの激狭の柳湯がこんなに広くなって、嬉しい驚きです。


 午後3時からの営業なので、この日はまだオープン前でした。
 午後3時から営業の外湯があるのは以前と同じですね。以前も、たしか、柳湯とまんだら湯が午後3時開店だった記憶があります。


 以前、訪れた時は工事中だった一の湯。唐破風屋根がかっこよく、風格があります。入ってみたいですが、とりあえず、他の外湯も全部見ます。
 というのも、この日は、夕方6時くらいには実家に帰っておかないといけないタイムリミットがあるので、外湯に入るとしても1か所限定になりそうです。なので、厳選したいです。


 下の写真は今の一の湯。背後の山を活かして、洞窟風呂っぽい造りになっているみたいで、以前の姿を知りませんが、かなり個性的ですね。以前の湯巡りの時に工事中で一の湯だけ入れていないこともあり、ここにしようかなという気持ちが強くなりました。でも、全部見てから決めます。


 一の湯の向かいにある飲泉場です。重厚な唐破風屋根、くら寿司みたいな壁、貫禄があります。


 この日は、この飲泉場を含めて3ヵ所で分析表を見ましたが、使用されているのはこの飲泉場と同じ混合泉でした。
 城崎温泉は集中管理されているのですね。


 コロナ禍でコップが置かれていないので、水筒のコップでいただきます。便利です。いつも水筒を持ち歩いていて良かったです。ほんのり塩味と微かな苦みがあり、美味しかったです。温度もほどよく飲み頃というのも嬉しいです。


 集中管理されていない自家源泉を持つお宿もあるのでしょうか。


 集中管理といえば、下呂温泉で大きなタンクを見たことがありますが、下呂温泉には自家源泉を持つところも少しありますね。ラムネ屋さんに泊まりたいです。城崎温泉でも、探せばあるのかもしれないですね。


 このお湯だと、コーヒーとか雑炊、温泉粥なんかにしても美味しいでしょうね。


 地蔵湯の立派な建物。ここは、浴場も館内も、とても広々としていて居心地が良かった記憶があります。


 ここの浴槽はかなりの広さですね。これは、マツタケみたいな形でしょうか?
 深さが変えてあるように見えます。だとしたら、空いてる時に浅いところで長座位でのんびりも良いですね。


 温泉タマゴ造りのできる場所もありました。


 私が行った頃にはなかった足湯がありました。


 どういうモニュメントなのか、ちょっとよくわかりません。先ほどの浴槽の形といい、このモニュメントといい、なんだか気になります(笑)


 ここの分析表も全く同じ混合泉でした。源泉の番号が大きいので、他の番号の源泉もあるか、過去に存在したはずですし、自家源泉を持つところもどこかにありそうな気はします。


 足湯って、ぬるいと残念な気持ちになりますし、パッチを履く季節にはめんどくさく感じてしまいます。同じ脱ぎ着するなら、やっぱり全身入浴が良いですね。


 川を挟んで、柳並木が続いていて、いかにも温泉街らしい風景です。
 温泉街のお店が充実しているのは、私が行ったなかでは、草津温泉、野沢温泉、下呂温泉が思い浮かびますが、風情という点ではこの柳並木と川の存在は大きいですね。
 浴衣で歩いてみたいです。今は寒いから夏場が良いかな?


 あともうひとつ、城崎温泉駅近くのさとの湯がありますが、3月に閉館して建替えられるらしいです。私が前回行った頃にニューオープンしたさとの湯がもう老朽化を理由に建替えられるということに時の流れを感じます。
 下の写真がさとの湯。当時、とても斬新なデザインだと思いましたし、クールダウン用のペンギンサウナという冷凍するみたいなめちゃくちゃ寒い部屋があるのが斬新でした。




 どんなふうにリニューアルするんでしょうか。楽しみです。

 木屋町小路なんていうスポットができてました。見たかったんですが、母の夕食を用意するタイムリミットがあり、スルーです。


 新しいお店、リニューアルしたお店、古いまんまの風情のあるお店、どれも良いですね。


 紺色の半纏を着た貫禄のある年配男性スタッフさんが竹ぼうきで掃き掃除をしていました。いかにも高級旅館ですね。お庭の雪つりがきれいです。
 自家源泉あるのやろか?


 まんだら湯もリニューアルしていました。午後3時オープンらしく、静かです。隣に駐車場があるのは便利ですね。


 まんだら湯にも露天風呂があるらしいです。下の写真が今のまんだら湯。


 昔のまんだら湯は、小さめの浴槽だった記憶があります。


 温泉好きになり始めた頃の私が、いちばん好きになった鴻の湯。ここは、外観的には同じですね。駐車場があるのは便利です。
 当時は全て鉄道等の公共交通機関で温泉巡りしていて、ヒッチハイクもしていたのですが、クルマは便利ですね。


 この日は12月のわりには、平年よりかなり暖かいので、露天風呂も気持ち良いでしょうね。


 迷いましたが、やっぱりリニューアルしたところへ行きたいです。


 カニ屋さんをチラ見。めちゃくちゃ美味しそうです。でも、例えば、鳥取市のイオン等へ行けば、もう少しリーズナブルに買えるかもしれないですね。


 このお店、城崎温泉で飲食するなら行きたいです。かにのお刺身が単品であるのが嬉しいです。


 下の観光協会のサイトの写真が今の御所の湯。この観光サイトには、リアルタイムで各外湯の混雑状況が出てくるところが素晴らしいです。
 


 こちらも建て替えられている御所の湯。以前の御所の湯は、スチームサウナがありました。
 スタッフさんに聞くと、以前の御所の湯の場所から移転していて、この新しい御所の湯は元役場らしいです。
 まるで歴史のある寺院のような唐破風屋根の建物が素晴らしいです。


 下の写真なんて、かなりの寺院ぶり。暖簾がなければ、京都辺りの観光名所みたいです。
 撮影禁止なので、以下の写真は公式サイトからお借りしました。


 ここにした大きな理由は、建物の素晴らしさと、露天風呂のみという潔さが気に入ったからです。この日は冬の割に比較的暖かくて、露天風呂が気持ち良いのではないかと思ってここにしました。


 上下とも写真はおそらく女湯ですが、男湯も壁がさほど厳重でないだけで、ほぼ同じ造りです。
 背後の山を借景にしつつ、人工かもしれない滝のような水の流れを見て聞いて過ごせる開放的な空間です。


 かすかに塩素の匂いを感じ、循環もしているのですが、この露天風呂の居心地の良さに満足感を感じます。上の浴槽には間欠的に熱めに加温した源泉がドバーッと投入されることも嬉しかったです。
 寒すぎないけどほどよい寒さで、露天風呂に長く浸かっていられました。このくらいの寒さはちょうどいい露天風呂日和です。
 今日なんかは、きっと雪景色でめちゃくちゃ寒いでしょうね。めちゃくちゃ寒い日に露天風呂は、とても気持ちいいけど、出たくなくなりそうですね。
 温泉の楽しみは、いつもお湯の質や個性、湯使いを重視してしまいますが、温浴効果を感じつつ、露天風呂の設え、景色を楽しむというのも良いなあと思いました。

 下の写真は、受付のある休憩スペースの天井。京都市内のどこかにこんな天井のお寺があったように記憶していますが、どこだったか思い出せません。
 細部まで凝った造りです。温泉好きとしては、やっぱりお湯の質を追求したいので、塩素で循環というのはマイナス要素ではあります。
 でも、こうして細部まで凝った建物、居心地の良さを追求された露天風呂でのんびりするのも、温泉の良い楽しみ方だなあと思いました。


 窓の格子も素敵です。


 なんだか雅な襖絵。まるで京都にいるような気がします。いったいここはどこにいるのでしょうか?


 この日のお土産は、出石と城崎温泉の温泉街で買った酒粕と黒豆茶です。
 寒くなるので、粕汁が美味しいですし、黒豆茶は便秘対策に良いからと母のお気に入りです。


 城崎温泉は、知らないうちに、外湯がかなり建て替えリニューアルしていて、それぞれが個性的ですし、温泉街全体に活気がみなぎっていました。
 いつか泊まりで楽しみたいです。軽く調べたら、安く素泊まりできるお宿がいくつかありましたし、飲食店の選択肢は多そうなので、素泊まりして外湯巡りをしつつ、美味しいモノを食べる旅をしたいと思いました。そして、自家源泉を持つ素泊まり宿があれば最高ですね。