時の過ぎゆくままに

時の過ぎゆくままに

嘘偽りなく、自分に正直に生きていきます。

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満開。


切りすぎた前髪を気にしながら近所の桜の木に目をやった。


気づいたときには満開だった。


昔はその変化を敏感に察知していたが


今はまったく入ってこない。


異動。


実感の無いまま俺はこの春異動の辞令を受けた。


自分では気づいていないが体は思いのほか疲労が蓄積していた。


ビール2杯で酔ってしまった。


「昔の女のことは悪く言ってはいけない。」


そんなつもりはなかったが酔っていたせいもあり言葉の選択がうまくできていなかったのか、


タクシーで帰ると家族に連絡していた上司が俺にそんなことを言った。


それにしても、自分の悪いところを指摘してほしいと思っていながらも


ひとこと言いたいと相手にあらたまって言われた時には


居心地の悪い緊張感と、次の一手を探す反発心で、なんとも嫌な気分になる。


そんな風に小さく情けない自分が浮き彫りにされたとき、大柄な男がカクテルを差し出した。


見かけによらず上品な振る舞いをするので、さすがバーテンダーだなと感心した。


その男の大きな背中を見ながら俺はグラスに口をつけた。


爽やかでスパイシーな香りが広がる。


グラスを傾けると氷が鼻先にあたった。


大きな氷だ。


それはまるで俺自身のようだった。


午前0時。


ジャケットに腕を通し店をあとにした。


夢から覚めたような、まるで今まで別の世界にいたような、そんな気分だった。


いや、まだ夢の中にいるのかもしれない。


店の近くにタクシーが何台かとまっていた。


はぁっと夜空に息を吐く。


俺たちは指を絡め、夜の街へ歩き出した。


















不倫とか、禁断の恋とか、色々あるけど


人間味があるというか


動物っぽいというか


本能的というか


まぁ、それはそれでって感じ。


されたら信用できなくなるけどねぇ。

タイトルのとおり、トゥー・ラバーズという映画を見た。



内容にネタばれ含んでるので気をつけてください。

























終始暗い雰囲気の漂う映画だった。


主人公は隣人に恋をするが、


恋をするきっかけがよくわからないままだった。


親の紹介の彼女とくっつくと


一生実家で働き続けないといけないという


将来が読めてしまい息苦しかった、


そこで新たな刺激を求めたのかもしれない。


隣人は隣人で、主人公を勘違いさせるような行動を起こしているが、


それは狙ったものではなく


ただ、女としてではなくひとりの人間として


寂しさをごまかしてくれる存在を欲したから。


それを非難することは誰もできないと思う。


その存在になったのが主人公、


客観的にみたら


完全にいいように扱われてるけど


それでも本人は幸せ、一途な愛に走っているのでいいのではないだろうか。


そのあと不幸になるのはわかっているけど。


しかし、リスクヘッジとして紹介された彼女とも同時進行で進んでいるのは卑怯なのかもしれない。


いや、しかし恋愛に卑怯とかあるのか?


他人に優しく、なにより自分に甘い人は浮気に陥りやすいのかもしれない。


でもそれは、相手が受け入れられないと勝手に思ってるわけで


その時点で、女性を弱く見すぎている。


本当に優しい人は、言い寄られたところでしっかり断っているだろう。


結局主人公もひとりの人間なので


つらいことがあれば誰かに助けをもとめる。


一度隣人に振られたらすぐに彼女に電話したり


隣人にあげるはずの指輪を彼女にあげたり


弱さゆえの行いなのかと思える。


心が寂しくなったとき


それを埋めてくれるのは


愛や恋じゃない。


それはただの都合のいい関係。


昔はおれもそんな存在がたくさんいたなぁ。


結局全員他の男と恋して消えていったけど。