さて、

前回の記事のつづきです・・・。

 

その日、

職場のロッカーで

差漁場へ出る支度をしていると、

いきなり、

障害者採用の正社員(自閉症)の

Sさんが、現れた・・・。

 

彼が、ロッカー室にまで

早々にやって来る時は、

本日中(・・・しかも2~3時間後)に

仕上げないといけない仕事を

私に依頼して来る時である・・・。

そのほとんどが、

かのダメ社員君の出来なかった仕事や、

他の社員・請負社員のミスの検品作業など

である。

 

彼は、障害があるものの、

例によって、記憶力と数字へのこだわりは

ヘタな健常者よりも優れているので

その点では優秀なのだが、

残念なことに、

言語によるコミュニケーションに難がある・・・。

よって、

依頼内容の詳細の確認と

現状把握が困難なのが大問題だ。

ただでさえ、

日本のラテン的文化圏・・・

つまり、「黒潮文化圏」にあって、

しかも、

「いい加減は良い加減」と

謳っている松山の近隣市街地に

存在しているのが、現在の

「我が職場」・・・であることも、

その困難さを増幅している・・・。

 

・・・よって、現在の職場で

他人から仕事を引き継ぐ時は、

念入りな現状把握をしないと

とんでもない目に遭う・・・。

この「対応方法」は、

この職場における、今までの

「経験値」によって、

深く刻み込まれている、

この職場で生き抜く知恵・・・みたいなモノなのだ。

 

さて、Sさんからの

本日の依頼は、何だったかと言うと・・・。

やはり、

かのダメ社員君のフォローである。

もちろん、納期は「本日出荷」である。

本当は、

Sさんが、そのフォロー業務を

やっていたらしいのだが、

彼の障害的に難易度が高い仕事だったらしく、

泣いて許しを請い、

立ち去って行ったらしい・・・。   ニヤニヤあせる

それで、私にお鉢が回ってきたようだ。

 

仕方がないので、

Sさんお仕事を引き継ぎ、

ダメ社員君を手伝うことに・・・。

しかし、

ダメ社員君は、この状況においても、

今やっている仕事を「他人事」のように

思って作業をしている・・・。

「責任感」のカケラも無い・・・。

まあ、毎度のことであるが・・・。

彼にとって仕事とは、

定時時間内の「時間つぶし」であり、

強制されたら、やっつけるモノ・・・なのである。

つまり、

彼にとって、仕事とは・・・ (←NHKプロフェッショナル風)

「時間つぶし」か「やっつけ仕事」

そのどちらかでしかない・・・。

 

彼は、全く焦ることなく、

お気楽に作業を続けている・・・。

 

そして、

出荷担当者がフォークリフトで

製品を取りに来る時間になって、

ようやく、

製品は仕上がった・・・。

 

こんな・・・綱渡り的な

自転車操業的な事が、

ほぼ毎日、

繰り返されている事に対して

現場管理者である外国人上司は

何も対策を打たない・・・。

ここにも、

「向上心」や「改善」

といったモノは見られない。

基本的に、「地方」においては、

「保守的」要素が強いので、

こういったことが「苦手」・・・あるいは、

「嫌い」な様だ・・・。

そんな事で、

「地方創生」なんて出来る筈がない。

その土地に暮らす人々の、

一人一人の姿勢・・・

それが、根本的な問題である・・・。

 

 

 

・・・つづきます。