「探偵小石は恋しない」
驚愕体験の本格ミステリ!と紹介されています。そういう系統はあまり自分では選びませんが、本屋大賞にノミネートされていたので読んでみました。思い込みを外さないと見えないということを実感する本。「こいし」は「こいし」ない。ダジャレを意識して付けた題名なのかな。そういうことを意識して登場人物の名前を決めることもあるのかななどと思いました。
9割9分が不倫や浮気の調査依頼という探偵事務所。現実の探偵事務所というのはそういうものかもしれない。調べて欲しい人、調べられる人それぞれお金をかけてそういうことを疑い知りたいと思う人が本当にそんなにいるのかと思いました。真実を知ることが、必ずしも幸せに繋がるとは限らない。人が隠そうと思っていることを知らない方がいいこともある。どんな人もふたを開ければ正しいことだけで生きているわけではないに違いない。
小石さんの友達に離婚する人が多いのはそういう設定というだけなのか、現実がそんな感じなのか。離婚で苗字が変わる人が多くて、どれが誰かメモしてないと分からなくなってしまう。
「恋」が人の気持ちを狂わせるのを見たなという感じ。
登場人物の性別も年齢もある程度読み進めないと分からない。読みながらどこにも確信をもってそう書かれているわけでもないのに、そう思ってしまう。どこかで思いこみが生じてしまう。固定概念・思いこみ・先入観・偏見という枠を外して見ることは何事に対しても必要なのだなと。固定概念・思いこみ・先入観・偏見という枠は統計学的に優位に起こる確率が高いということが背景にあるのかもしれない。とはいえ、だからといって、統計上確率の高いこと
小石さんがどうしてこうまで人に好かれるのかは謎な感じもしました。
「恋は単純接触効果が9割」というのがしきりに登場しますが、そうでもない気がするのは私があまりにも経験がないからかもしれません。
以下は文中引用。探偵というお仕事ものでもありました。
捉え方次第で、この世の仕事は全部謎解きだし、全部推理。
仕事って、やりたくないことを全力でやって金もらう仕組み。


