「建築の詩(うた)」黒川 紀章
似たタイトルの本と間違って予約したことが分かりました。でも、まあせっかくだからと読むことにしました。どちらかというと白黒の写真集。写真でその建築の背景にある思想も伝わってくるような本でした。
1934年(昭和9年)生まれで第二次世界大戦を実体験した世代。父も建築家。少年時代の異文化との遭遇が欧米文化に対する憧れと日本文化の行く末への不安を感じた。こうした背景を持つ黒田紀章さん。
真っ直ぐな線を描く父親からの言葉「線を描くということは鉛筆の先と同時に常に全体を見ていることが必要」。瞬間瞬間は曲がっていても、トータルで見るというものの見方が重要ということを言っていた。
戦争による多くの死を目撃し、貧しかったからこそ、常に未来を見ることが出来た。→恵まれて満足している中では未来を考えることがあまりないかもしれない。
裏千家の今日庵に近い祖父の家の茶室を受験勉強部屋として使っていた。その経験から茶室は精神的に集中できる不思議なスケールを持っていると。
建築は社会的、経済的存在であると同時に、文化的、芸術的存在。
建築は人を不幸にもし、幸せにもする。
