今まで行ってなかったのが不思議なぐらいに有名な美術館ですが、泰西名画の殿堂である大原美術館に行ってきました。

美観地区の川に面したギリシャ神殿風の正面玄関。
ようやく来たという高揚感に包まれます。
 


館内は撮影禁止なので頂いたパンフレットを掲載します。左端に見えているゴヤの『受胎告知』がやはり目玉です。美術の教科書などでお馴染みの作品ですね。1枚の絵で一室が
割り当てられていました。意外なことにこの美術館の設立時のコレクションの収集方針の
なかでは、印象派あたりの新しい作品が収集の中心であって、ゴヤの時代の作品は本来の対象ではなかったそうです。こうして日本でお目にかかれるというのも何か超自然的な力が働いたのでしょうか。

 


この美術館のパンフレットやホームページではなぜか周知されていないのですが、ベルギーのレオン・フレデリック『万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして蘇らしめん』が本館の2階の展示室にドーンと展示されていました。展示室の短辺の幅を全て使って展示されています。部屋の入口の上部の壁に掲げられているので部屋に入ったタイミングでは全容がわかりません。室内の展示を一通り鑑賞して振り返ると「あっ!」と気が付くようになっています。写真が撮れないので記憶で下手な見取り図を描いてみました。左半分が惨たらしい死屍累々の様子、中央が神の降臨、右半分が幸せな様子、という分かりやすい構成になっています。作品の図柄は、購入した絵葉書などから復元させていただきました。

この作品に出合えただけでも倉敷まで来た甲斐がありました。