今日は1日雨だったので、画像は昨日のもの。
4年ぶりの柿渋染めが始まりました。
奥の3枚は、3倍くらいに薄めた柿渋液に漬けこみ陽にあてて乾かすのを3回、その間に2回水洗い。
手前の1枚は1回だけの漬け込み。
これは薄く仕上げようと思っています。
昨日は夏のような陽射しだったので、陽にあてるとぐいぐい色が濃くなってゆきます。
籐カゴのほうも同じように繰り返し漬け染め。
こちらはあまり陽にあてすぎると籐が劣化するらしいので日陰で干しています。
布のように柿渋が浸透しないので色むらがありますが、もうすこし濃くなるとむらが目立たなくなっていくはず。
さて、今回の染めに使うはずだった4年前の柿渋液。
どんな状態になっていたかというと・・・・・
これは前日に少し中身を出したので容器がつぶれていますが、もとは四角い容器にパンパンに20Lの柿渋液が入っていたのです。
が、液体だったはずのものが・・・・完全に固体になっていました。
柿渋は空気に触れたり長期間放置するとゼリー状に固まることがあるのです。
とくに、上柿渋といわれる5年以上熟成させた質の良い(本物の?)柿渋ほど、この現象が起こります。
無臭柿渋とか染色用のものだとこうならないので(カスみたいなものが溜まることはありますが)、無臭とか早く色が染まるとかいうものには製造過程にやっぱりなにか秘密があるんでしょうね。
ちなみに無臭柿渋とか染色用柿渋とかいうものも、説明書きには「不純物を取り除いて無臭にしました」とか「特殊な製法で早く染まるようにしました」とか書いてあり、基本はあくまで純粋で天然の柿渋液であるらしい。
でも、結局なんだかんだいって「上柿渋」がいちばん染まりが良く、経年で深みが出るし、染めたものが丈夫になるのです。
たとえどんなに臭かろうと、油断したらゼリーになっちゃおうと。
中身をしぼり出して見ました。
すみません、ちょっとエグイでしょうか((^_^;)。
ゼリーを通り越して、なんだかもうウ○コみたいになっています。
柿渋染めにハマっていた頃は、やればやるほどどんどん興味が深まって、柿の品種や産地によって染まり具合が違ったりするのだろうかとか想像して、いろいろな土地の柿渋液を買ってみていて、これは金沢から取り寄せたものでした。
しかも、この先もがんがん染めるつもりで、大容量の20L入りを買ってしまったんでした。
・・・その20Lがまるごとぜんぶすっかりウン○・・・じゃなくて、固体化。
というか、もうこれウン○と呼んでもいいのかもしれない。
このウン・・・じゃなくて、固形柿渋、もったいないので何かに使えないだろうかと、いろいろやってみました。
手でこねると(ええ、素手ですよ)どろりとします。
水を加えてかき混ぜてみましたが、どんなに一生懸命かき混ぜてもなかなかボソボソ感が消えません。
とうとう、最近買ったキッチン用品の中で「買ってヨカッタもの」ダントツ1位、毎日スムージーとか豆腐クリームとか作って嬉しがっている電動ブレンダーを持ってきて突っ込んでみましたが、見た目はドロドロにはなるものの粒子が溶け残り、ためしに布を入れてみるとツブツブがくっついてしまい、その上ほとんど布に色がつきません。
これで布を染めるのはもうあきらめました。
が、20Lの柿渋にはなかなかあきらめがつきません。
布を染めるのは断念しましたが、ダメ元で、傷みが出ている北側デッキに塗りつけてみました。
こんなウン・・・じゃなくて固形になった柿渋でも、成分が少しでも残っていれば、わずかながらでも防水防腐の効果は期待できます。
が、柿渋臭はムンムンしているのに、少し乾いてから表面を触ってみるとはがれて取れてしまいます。
ウーン。
唸りながら眺めていると、どこからかハエが飛んできて、固まった柿渋の上にとまりました。
水分が抜けてカラカラに固まった柿渋の上で思慮深げにじっとしているハエを見て、これはもう柿渋(発酵物)ではなく、もはやただの腐敗物なのかもしれない・・・と思いました。
話が長くなりましたが、固形化した柿渋のかわりに今回使ったのは、近くのホームセンターで買った上柿渋。
小さ目の容器のしかなかったのでコスト的には悪いですが、めずらしく無臭でない上柿渋が売られていました。
ちゃんとしっかり臭いヤツです。
製造地は福岡県八女市。
シブいぞ、これは良さそうだ。
実際、布の染まり具合はなかなか良いです。
籐にも良いかな?
まだ染め2日目なので結果はわかりません。
これは以前染めたもので、私物として4年ほど使っているものです。
へへ、けっこういい色でしょ。
大きさもデザインもすごく気に入っていてハードユースなので、籐の表面に少しささくれが出来てしまいました。
今回の柿渋液が残れば塗ろうかな。
カゴの背後にネコ。
夜のネコ。
大きくなった梅の実と、栗の花。
雨が続きます。
梅雨入りしたかな?