【マイナンバー】個人番号至上主義の理由 | 学びの冒険者 原口直敏Side←L "The Logical Brain Monster"

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「【マイナンバー】個人番号カードの真のリスク」
犯罪リスクとして本当に危険なのは
マイナンバーそのものよりも
個人番号カードの身元確認としての機能と
電子証明書だということを説明しました。

しかし、もしそうであれば、
当然こんな疑問が出てくるのではないでしょうか?


「なぜ、犯罪に直接悪用できない
個人番号ばかりがクローズアップされるの?」


これには理由があります。
マイナンバー法が出来る前に
国民全員の共通番号の是非について
違憲訴訟がありました。

これに対して最高裁は平成20年3月6日に
合憲判決を下したのですが、
それには条件がありました。

その条件の一つがこれです。

「何人も個人に関する情報をみだりに第三者に
開示または公表されない自由を有すること」

ここで言う「個人に関する情報」には個人番号も含まれ
個人番号を含んだ個人情報=特定個人情報も含まれます。
つまり、これが実現しないとマイナンバー法自体が
違憲になってしまうのです。

そして、この判決は犯罪抑止の観点ではなく、
個人情報保護の観点から出されたものです。
そして、マイナンバー法における個人番号の扱いも
個人情報及びそれに付随する個人情報保護の観点から
書かれています。
マイナンバー法の大まかな構成を優先順位に従って書くと
以下のようになります。


1.個人番号を使った利便性等の向上を目指す
2.それを合憲化するために個人番号等を手厚く保護
3.それに伴うセキュリティ対策の実施


2つ目が個人番号の保護。
3つ目が犯罪抑止の観点。
個人番号保護の方が優先順位が高いわけです。

ただ、個人番号カードを作る側は
犯罪抑止のことを考えて必要なセキュリティ対策は
一応なされています。
条文にもそう言った記述があります。
ただ、この部分の啓蒙はマイナンバー保護に比べて
足りない印象を受けざるを得ません。