今日は楽しいひな祭り、ですか(?)
皆さんにとって 今日という日が
そうなることを祈っております
村山早紀さんの『コンビニたそがれ堂』
欲しいもの、探しているものが
必ず見つかるという不思議なコンビニ
そこに迷い込んだ
友達を傷付けてしまったことを
ずっと後悔していた少年
お母さんに捨てられた人形を探す少女
自分の存在意義を見失っていたアナウンサー
人間になれる飴を探してやってきた猫
壊れてしまったテレビを探す女の子
個々が抱える悲しい側面が
不思議なコンビニとの出会いによって
雪が溶ける様にあたためられていく
それぞれの想いが
不思議なコンビニを通じて繋がり
光を宿す
そんな、5つの物語です。
中でも個人的に1番好きだったのは
死期を悟った猫が、拾って育ててくれた
家族に感謝を告げるために
人間の姿で最後の時を過ごすお話でした。
ずっと一緒にはいられない
それでも、同じ時間を共有することは
かけがえのないことであること
誰の魂も、どんな思いも
消えてしまうわけではなく
どこかにはあるということ
とにかく星空を見上げたくなります。
長々と失礼しました。
優しい気持ちになれる一冊です。