こんにちは。俣野成敏(またのなるとし)です。

 

2018年6月、新生銀行が20代から50代の男女約2700人を対象に行った「2018年サラリーマンのお小遣い調査」の結果を発表しました。それによると、男性会社員のお小遣いの平均が3万9836円(対前年比2408円の増加)、女性会社員のお小遣いの平均が3万4854円(対前年比903円の増加)という結果になりました。

 

新生銀行「2018年サラリーマンのお小遣い調査」

http://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2018/180628okozukai_j.pdf

 

このニュースは、「増えた」という意味では明るい話題には違いないものの、一方で男性会社員の昼食代が対前年比20円減の570円になるなど、人々が将来に対して必ずしも楽観視しているわけではない様子が伺えます。

 

ところで、多くの人は「お金をたくさん稼ぐことが、お金持ちになる方法だ」と思っています。確かに入ってくるものが多ければ、その分、早く貯められて目的金額に到達しやすい、ということはあるでしょう。

 

それに対して、稼ぎが少ない人は、稼ぎが多い人に比べて不利であるのは事実です。とはいえ、「稼ぎが少ない人はお金が貯められないのか?」と言えば、そうとは限りません。稼ぎが多ければその分、有利になるというだけの話で、それがお金持ちになる決定的な要因ではありません。大事なのは「稼ぐことよりも残すこと」です。

 

実は、サラリーマンとは立場上、お金持ちにはなりにくいポジションです。サラリーマンは会社に所属し、会社が用意したサービスを販売しています。会社には事務の人や経理の人など、裏方の仕事も多くあり、よって売れた利益も、その人たちと分け合う必要があります。サラリーマンとは、簡単に言うとチーム戦を戦っているわけです。

 

サラリーマンをしているメリットが何かと言うと、それは「元手なしで商売の経験をさせてもらえる」ということです。通常、商売をするには、あらかじめ原材料などを仕入れてそれで商品をつくり、販売するのが一般的です。けれどもサラリーマンは、そのような手間を省くことができます。また、比較的収入が安定している、という利点もあります。「収入を得るための先行投資が不要」というのが、1番の強みなのです。

 

確かに、自営をすれば自分の取り分が多くはなるものの、それはあくまでも商売がうまくいった場合に限ります。サラリーマンの時に優秀だった方が、稼ぎを増やすために会社を辞めたら、かえって収入が減ってしまった、という話は枚挙にいとまがありません。ですからオススメは、たとえば「サラリーマン+投資家」といったようなハイブリッドを目指すことです。時間を使わずにお金を生み出すことが可能な投資は、サラリーマンとの相性もいいのです。

 

そこで、資産形成を行う際に不可欠となるのが貯金です。実際、誰もが「貯金しなきゃ」と思っているにもかかわらず、なぜ多くの人が貯金できずにいるのでしょうか?貯金とはある程度の期間、強制的に貯める必要があります。さらに長期にわたってその状態を維持しなければならないため、気合いや根性に頼っていては長続きしません。

 

もちろん、今を楽しむことが悪い、ということではありません。むしろ、大いに楽しむべきです。特に予算は消費だけでなく、「投資や浪費も含めて100%使い切る感覚」を持ってください。つまり、「残ったら貯蓄(貯蓄性の高い金融商品も含め)しよう」という発想ではなく、自分にとって重要なことから先にお金の使い道を決めていくのがコツです。

 

人のやる気は長続きしません。よって、大事なのはムリなく貯蓄ができる環境づくりです。そうは言っても、今まで貯金をしていなかった方が貯金をしようとすると、必ず元に戻ろうとする力が働きます。リバウンドを避けるためには、自分の中で「なぜお金を貯めるのか?」という真の目的をはっきりさせておくことが大切なのです。


 

ありがとうございました。


 

※こちらは現在、まぐまぐスタンドで連載中の有料メルマガの一部抜粋です。初月は無料でご購読が可能です。よろしければ、ぜひお試しください!

 

俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」実践編』

http://www.mag2.com/m/0001673621.html