こんにちは。俣野成敏です。

 

世の中の変化するスピードがますます加速している現代社会。多くの人が「自分はいずれどこかで置いていかれるのではないか?」と不安を感じているのではないでしょうか。グローバル化する社会と、ますます企業間の競争が激しくなっていく状況に、息苦しさを覚えている人もいることでしょう。

 

それは、「オリンピックの金メダリストと銀メダリストは何が違うのか?」という話と相通じるところがあります。お互いに、同じ競技で戦えば、相手はどんどん強くなります。ほぼ、同じ能力を持つ者同士が争い続けると、消耗戦になるだけです。だったら、そこから抜け出すためにはどうすればいいのかと言うと、それは「戦い方を変える」ことでしょう。

 

戦い方を変えるには、「場所を変える」「武器を変える」「ルールを変える」など、いくつか方法があります。特にビジネスの場合、基準となるのが「いかに成果を出すか?」ということです。

 

成果を出すためには、“効率”ではなく“効果”に着目します。言葉自体は1字違いに過ぎませんが、効率の考え方とは、基本的に「時間を短縮する」ことです。効率とは、一般的には時短をすることによって、より多くのタスクをこなそうとすることを言います。

 

対する効果とは、もっと上を目指す発想です。方法としては、「同じ時間でより多くのアウトプットを出す」か「より良いものを提出する」のが基本ですが、効果の場合は効率よりも、より長期的視点から考えます。効率と

は、たいてい今、目の前の時間を短くすることに重きが置かれています。一方の効果とは、一度の行動で、なるべく高い価値を生み出すことを考えることです。

 

効率の事例を挙げてみると、たとえば「本をたくさん読めるように、速読を学ぶ」とか「ショートカットキーを覚える」「便利グッズを取り入れる」などです。どれも時間短縮に重きが置かれており、これらができても、仕事の質が良くなるかどうかはわかりません。

 

それに対して、効果の例で言うと、たとえば「マニュアルを作成する」ことが挙げられます。これなら、一度つくってしまえば、自分だけでなく、同僚の習熟時間も短縮することができます。さらに改定していくことで、仕事の質も高めることができるでしょう。万一、同じ価値を提供するのであれば、少ない努力でできたほうが、当然、良いには違いありません。

 

大事なことは、「与えられたことをいかに早くやるか?」ということではなく、目的に向かって「自ら、目標自体を書き換えられる人になる」ことです。それは、「自分の思い描く未来を実現するために、今、何をやるべきなのか?」と考え、そこに近づいていくための行動をし続ける、ということです。

 

たとえ効率化によって時間を短くできたとしても、提出するものが平均点では、差別化要因にはなりにくいでしょう。大切なのは時間ではなく、時間によって生み出される価値のほうです。結局のところ、差別化とは「いかに他人の求める価値を提供できるか?」という点にあります。そして、その価値を生み出せるのは、他ならぬ自分自身なのです。


 

ありがとうございました。


 

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