夜空にいる | 夜空にいる

夜空にいる


加奈「じゃあ・・ね?」


愁「ん~・・・・」


愁はけわしい顔をした。


加奈「なっ・・・何?」


愁「なんで普通に会話できるようになったのに、挨拶はできないんだろう・・・」


加奈「ぇ!普通じゃない?」


愁「いちいちつまる」


加奈「~~っ、じゃあね!」


愁「そうそうwそれ!」


加奈「ふふっ・・・」



愁「バイバイ」


加奈「バイバイ」






__いつからか、アタシは普通になっていた__



__ケータイのメモリも、友達しかのってなかった__



__このまま、幸せが続くんだと思ってた__



昼休み


加奈は愁とお昼を食べていた。


___♪~♪~____


加奈「あ、メールだ」


携帯の画面を開くと知らないアドレスからだった。


加奈「?」




「__加奈、葵だよ__」



そのメールは写真付きだった。


加奈「っ!!」


愁「加奈?」


加奈「あ、ごめんちょいトイレ行ってくるから、待ってて」




___なんで・・・アド変えたのに・・・__



加奈のケータイ画面には1年前の加奈が自分を売ってた頃の写真が・・・。



加奈がトイレの角で震えてるとケータイがまた鳴った。


今度は電話だった。


葵「加奈ァ~?」


加奈「っ!何でアド知ってんのよ!!」


葵「え?なんでだろう」


加奈「・・・葵、アタシもう1年前とは違うから、もう体なんか売らないし、葵にはもう会わないって決めたから」


葵「加奈さぁ、N大受けるんだよね?あの写真回ったら、どうなると思う?」


加奈「・・・・何考えてんの?やめてよ!そんな事してもアタシはアンタに会わないから」


葵「あ、そう、なら試しにまず一枚、愁って奴に回してみようか?」



__愁の事も知ってるの・・・?___



加奈「しゅ・・・愁・・って?誰?アタシ・・・知ら・・・」


葵「ダメなんでしょ?愁って奴には」


加奈「・・・・・・・・・」



___どうしたら・・・___



葵「あのさ、落ち着いて聞けよ、一回でいいんだけど」


__一回?葵が一回で終わるわけない・・・けど・・・・___



加奈「一回・・・会ったら、その後は絶対会わないからっ!」


葵「んじゃ今夜空いてる?ってか空けろ」


加奈「うん」


葵「じゃあ、フェリーチェ前辺りで車で待ってるから」


加奈「分かった・・・」






ガラッ____




愁には悪いけど、一回だけ・・・。







放課後


***



愁「加奈~、帰るぞ~」


加奈「ごめん、今日友達と買い物して帰る約束してて・・・」


愁「あ、そうか、じゃあまた今度な」





愁は加奈の教室を出た後、深いため息をついた。




「おぃ、どうだった?」


愁「今日はダメらしい・・・・」


「あー、まぁ、明日でもいいんだろ?」


愁「うん、オレはいつでもいいよ、けど加奈は・・・」


「まぁ、困ったらなんでも聞け!」






***



その頃



葵「加奈っ!久しぶりっ」


加奈「・・・・・」


葵「なんか喋ろよ」


加奈「ひさしぶり」


葵「近くにホテル取ってあるから、いい部屋だぞ」


加奈「・・・・・そぅ」



***



葵「ホラ、広いだろ」


加奈「広いっ・・・ピアノがあるっ!うそっ」


葵「やっぱお前中身は変わってないのなー、思った事すぐ口に出す所」


加奈「あおい・・・?」



___なんかさっき電話で話した葵とは全然ちがう・・・・___


加奈「何かあった?」



葵はしばらく黙って口を開いた



葵「ん、まぁ、オレ結婚する事んなったんだ」


加奈「え?!嘘っ!!」


葵「んな驚く事かよ、いい年だぜ?26って」


加奈「そうだけど・・・・なんで、奥さんいるのに・・・・」


葵「別にいいだろ、不倫男のオレが、今日最後にしようと思って、お前を呼んだわけ、加奈は高かったからな~」


加奈「お金なんかいらない・・・・」


葵「は?」


加奈「あおい、今日やめよう」


葵「加奈、写真の話し忘れたの?」


加奈「忘れてないよ、今気づいた。葵ははじめから写真バラまく気なんかなかったんでしょう」


葵「まさか」


加奈「違う!バラまかないもん!葵、そのくらいの優しさがあるなら、アタシに使わないで、奥さんに使えばいいじゃない、不倫やめるっていうなら、アタシに対する優しさから消していきなさいよっ!!」


葵「加奈」


加奈「結婚するんでしょ?しっかりしなさいよっ!!!」





___バタンッ____





加奈(葵は・・・絶対写真なんてバラまかないっ・・・絶対っ)





歌舞伎町を出て、町に出ると急にさみしくなった。




加奈は携帯を取り出した



加奈「もっ・・・もしもし、杉江ですが・・・」



愁「加奈?なんだよその家電のあいさつみたいなのは・・・」


加奈「あ、そっか・・・携帯だもんね。」



愁「で、何かあった?」


加奈「んと・・・・あれ?なんでかけたんだっけ?」



手の項に雫が落ちた。


加奈「ぐずっ・・・ぐっ・・・・えっと・・・」


愁「加奈?泣いてるの?」


加奈「えっ?いや・・・・えっと・・・・・・・・なんか、急にさみしくなって電話かけちゃっただけなんだっ。ごめん、声聞いたら安心した」


愁「じゃあ今から家来る?」



加奈「え?」




今まで、いろんな事経験してきたアタシはすぐに分かった。


電話越しで愁が少し照れてるのに気づいた。


加奈「行っていいの?」


愁「うん」


加奈「じゃあ行くね」





___どうしよう____



__なんでこんな緊張するんだろ・・・___