みんなの大好きなドングリは秋、優しい落ち葉のジュータンに寝っころがり、うたた寝をします。しばらく時が過ぎ、耳元で風さんが
「ドングリ君、起きて、そろそろ芽を出す頃だよ」
とドングリを揺らす。
「あっ、風さん、ありがとう。でも、落ち葉さんの布団が重くて、なかなか起き上がれないよ」
「よーし、今から風を起こすよ、ピュー」
ピュー、みるみる落ち葉が飛んいってしまいました。
「落ち葉さんがいなくなったら、今度は寒いよぉ」
「私が暖めてあげよう」
太陽さんが声をかけてくれました。
「どうだね、芽は出そうかい?」
「うーん、まだ殻が固くて出られないみたい」
「僕が濡らして柔らかくしてあげるよ」
雨さんが声をかけてくれました。優しい雨に包まれて、ドングリの固かった殻がだんだん柔らかくなってきました。
「うーん、もう少しだ!」
「じゃぁ、私が」「今度はわしが」といろんな森の妖精がドングリを応援しに来ました。
ある日、ドングリの殻が裂け
「パカッ!!」と音がしたと思うと、元気な芽が出てきました。
「芽さん、こんにちは、みんなで君が出てくるのを待っていたよ」
「みんな、ありがとう。くじけそうになった僕を、みんなで応援してくれたから元気になって出てこれました。今度は僕が誰かを応援するよ。」
ドングリがパカッ!!は、人間がパカッ!!にもあてはまります。元気がない子や悩んでいる子がいたら、みんなで声をかけてあげよう。きっと、
「パカッ!!」っていう音が聞こえてきますよ。
<ええ話やなぁ、なると見直したでぇ>
いやぁ、僕も感動しました!さすがですね、師匠!
<ふぉ、ふぉ、ふぉ>
<ワレが書いたんかい!!>