『生涯の追求』

ぼくは日本のサムライ以上に外国人から憧れられたり、なりたがられる対象が果して他の国にあるのかが知りたい。

例えばアメリカにはCowboy（牧童）がいて、ぼくなどは子供の頃憧れました。
それは映画とそのスターであったJohn・Wayneの影響大で、更に有名な拳銃使いがいたり
して惹かれました。

シェーン（Shane）等もそうででした。
あのテーマソングが又良かったのです。
あの頃は、見た事もない西部に夢を馳せたものです。

また、タイロンパワーが「血と砂」で演じたマタドールも男の憧れの対象でした。

それ等と比較してもサムライは抜群に有名ではないでしょうか。
新しい媒体は別としても新渡戸稲造氏の武士道もその知名度を上げた要因でしょう。

兎に角日本のサムライは武士道と共に人気者です。

今や本家の日本にもサムライの影は明治の世に消滅して仕舞いましたが未だにサムライでありたく
願う男達は数多でしょう。

それは今や我々の誇りです。
今日に至も自称サムライは数え切れないほどです。
青い目のサムライさえ存在します。

良く勉強もしているのにはたまに驚かされる事もありますが、やはり判らない精神も数え切れず
あるのです。

どうにか仁までは理解出来ても義までは少し無理ではないでしょうか。
やはり文化が違うからでしょう。

うちに入門して来る多くのアメリカ人は武士道を学びたがります。
それに対するぼくの言葉は変りません。

その内容は、
「ぼくも産まれてから今まで武士道を研究していますが未だに理解出来ません。
貴方も覚悟して学んで下さい。
僕の知る限りの知識で貴方に応えましょう。」

しかし、残念ながら外国人で日本の心が理解できる者はいないとは言いませんがぼくはおめにかかったことがありません。
日本人でさえ難しいのですから。

でも、追求し続けて欲しくおもっています。

塾長成嶋弘毅

9dl>

成嶋弘毅葉隠流空手 [DVD]/成嶋弘毅