戦に臨む心得 | 日本空手道 葉隠塾東京本部 瞬機必殺の理

戦に臨む心得

僕の中で理解に苦しむのは、武装しながら、
されど理由の如何を問わずにそれを使ってはならない。
と云う戒めです。


サムライも戦国時代はともかく、
天下が太平の時には人間を切った経験のないことが当たり前でした。


幕末の新撰組の物語にも良く出て来るのお話で、刀も抜けない腰抜けサムライです。


また面白いのが、平成の剣豪 町井勳氏ですが、
氏のブログに息子さんとのやり取りがありました。
『そんな事では人は切れない』当たり前です。切っては困ります。
しかし、その心情はとても良く理解出来ます。


僕は、息子が選手として活躍始める前に、肝を練るため喧嘩を奨励しました。
随分と無責任で非常識な親ではありませんか。


その条件とは、喧嘩は先ず自分から売らないことと、相手がハッタリではなく本気であることです。
さらに、見るからに強力であることでした。


当時は選手として気が立っていたからでしょうか、息子は殺気立っていました。
しかし、選手として通用し始めた頃にはその殺気は消えて行ったのです。


このお話は、小学生から僕の下で修行を積んだ道場生の話です。
現在は葉隠塾から極真会館松井館長の下で選手をしております
今年のウエイト制優勝を狙っている男です。


その男が、まだ中学生の頃に高校生にカツアゲされてのことでした。
二人の高校生にトイレに連れ込まれ財布を強奪されそうになったのです。


そこで起きたことは、身体も小さい中学生をいたぶった高校生が、
頭から床に崩れ落ち、気絶したのです。
残されたもう一人の高校生は、恐怖にただ立ち尽くし、手向かうこともなく、
その中学生の立ち去る姿を見送ったのです。


それも僕が出した喧嘩の条件を満たしておりました。
強盗の撃退ですから正義ですらあります。
間違いは、多数で強力な相手に人から見えないところに連れて行かれた事です。
それは危険過ぎます。後から言い聞かせました。


うちの弟子達は、弱い者には手加減を、強い者には最善を尽くすが不文律となっています。
更に、試合相手には命がけ。


実はご存知の通り、葉隠塾は小さな町道場です。
30年前にはフルコンの道場は極真会館以外にありません。

友人でもあり、出稽古をある極真の支部にお願いしたのです。
当時、売り出し中の極真が如何に友達とは云え馴れ合いの組み手をして来る筈はありません。
その頃小学生であった竜も、確りとその様子を見取り稽古させて頂きました。


それは緊張感のある出稽古でした。言わば紳士的な喧嘩のようなものです。
だからこそ、様々なエピソードが生まれ、感動もあったのです。

僕がまだ30代の前半。楽しい時でした。


皆さんは喧嘩に関しては真似をしてはなりません。
それに至までに施された教えがあってのことです。



葉隠塾  成嶋弘毅


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