追憶 | 日本空手道 葉隠塾東京本部 瞬機必殺の理

追憶

”桜吹雪舞う季節”

父との再会の季節として、著書『サムライの言葉』で、
数少ない父との想い出を書きました。


プライベートな追憶にお付き合い願うことを心苦しく思いつつ、
また、此処でお知らせする事にお耳をお借りします。


春、まさに今の季節。親子三人山梨県、甲府の湯本温泉に行きました。
多分、僕は4、5歳だったのでしょうが、
今は確認すべき人はすでにおりません。



露天だったのか、浴槽の窓が開かれていたのか、入浴中の親子に花吹雪が舞い、
子供の僕の濡れた身体に花びらが付きまとった美しい絵が思い出されます。


今一つの想い出に、僕の心に残る母の教えがあります。


のどかな今頃の季節、二人散歩をしていると、
田植え前の田んぼにれんげ草がそれは美しく咲いていました。
母は、僕がそれを摘む姿を微笑みながら見ていました。


帰宅し、花瓶にさして見たのですが、
さっきあれほど美しかった花々が少し違がって見えるのです。


その様子を見ていた母は云いました、
「田んぼで見たお花の方が綺麗でしょ。
お花は咲く場所によって美しくも、またそれほどでもなく見えるのですよ。
だから ”やはり野に置けれんげ草” と云われるのです。」


綺麗、欲しい、それを摘み自分のものとして持ち帰り、家の花瓶にさす。
その欲は、必ずしも期待した結果を招きません。


子供心にそこから学び感じた事は大でした。いまだにその心を大切にしています。
これは一種の思想です、ビジネスにもまた武道にも形を変え応用して来たつもりです。


サブジェクトは、

周囲の環境、状況により変化し、必ずしも独占すべきではない

選択を教えられたのです。

葉隠塾  成嶋弘毅


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