エスコンフィールドに恋をして——2025年の挑戦
2023年、エスコンフィールド訪れ、すぐに恋に落ちた。2024年シーズン前に札幌に移住し、53試合通い詰めた。そして今年、2025年シーズン。僕は決意した。エスコンフィールドでのファイターズの試合を可能な限り観戦しようと。球場の空気を吸い、グラウンドを駆ける選手たちの熱を感じ、その一球一打に心を震わせるシーズンを過ごしたい。
そもそも、僕はずっと「素敵な野球場のそばで暮らしたい」と夢見ていた。そこではシアトルやボストンのような街を想像していたが、北海道にエスコンができたことで、「ここならいけるかもしれない」と思った。ちょうどどこにいてもできる仕事にシフトしたところだし、ちょうど札幌に住めるタイミングがあったので、ここぞと迷わず飛び込んだ。
実を言うと、長らく日本のプロ野球からは距離を置いていた。子どもの頃から近鉄バファローズのファンだったが、球団が消滅してからはメジャーリーグばかり見ていた。そんな僕が、2024年(ああ、夢のような2024年!)シーズンを通してファイターズに夢中になり、今ではすっかり夢中なのだ。
新庄監督のマネージメント力、エンタメ性に、若手選手たちのひたむきな姿勢。試合ごとに進化するチームの化学反応。エスコンフィールドという球場が持つ、エンターテインメント性と温かみ。気がつけば、僕はこのすべてに心を奪われていた。
ファイターズ、エスコンに帰還
今日2025年3月5日、エスコンフィールドでのオープン戦の初日。雪が降る中、新札幌駅からバスで20分ほど揺られる。真っ白な世界にそびえたつ美しい球場。エスコンにファイターズが帰ってきた。昨シーズンが終わってから4ヶ月も経っているはずなのに、まるで昨日の続きのようにも感じられた。
思うのだけど、野球ファンというのはシーズンオフの間に“愛”を育てるものなのかもしれない。4ヶ月間「早く野球が見たい」と思い続け、ついに開幕すると、去年よりさらに深くのめり込んでいく。その繰り返しなのだ。
ライトスタンドの自分の席に座って思う。ここでまた半年間、じっくりベースボールを観ることができる。この緑鮮やかない素晴らしいボールパークで。
まるで去年の続きだ
試合は3-2でファイターズの勝利。金村投手が先発し、いつもの粘り強いピッチングで4回2失点。打線は4回にレイエスがヒット、新4番の野村も続き、マルティネスが得意の逆方向のホームランで逆転し、そのまま逃げ切った。まるで去年の続きだ。前半に先制されるも、中盤難なくひっくり返し、逃げ切る。
今日特に印象に残ったのは、ライトの今川選手。彼はイニングごとに観客席に向かって笑顔で挨拶をする。そんな姿に、彼の野球に対する姿勢やファンへのリスペクトを感じた。観客との距離を大切にしているのが伝わってくる。応援したくなる選手だ。
ファイターズの外野陣は激しい競争の真っ最中。万波、水谷、野村、松本剛、淺間、矢澤……彼らのレギュラー争いは熾烈だ。今川に与えられるチャンスは多くはないだろうが、どこまでレギュラー陣に食い込むことができるか。
今日の試合では、野村がレフトを守っていたが、正直なところ守備は不安定だった。ただ、その分バッティングで取り返していたのが救いだった。万波と水谷も代表戦で大活躍をしたみたいだし、帰ってきたらみんな守るところなくなるね。すごい選手層になりましたね。
レイエスのデッドボール、そして不安
試合中、場内が一瞬静まり返ったシーンがあった。それは、レイエスが死球を受けた瞬間だった。球場が一瞬完全に静まり返った。「大丈夫か?」とささやく声が聞こえるほどに。当たったのは手首。心配な箇所だ。今日検査を受けることになったよう。シーズンを戦い抜く上で彼の存在は当然かなり重要なので、大事に至らないことを願うばかりだ。
雪、雪、雪
エスコン通いを続ける上で、僕なりの工夫もある。例えば、試合後のバスの混雑を避けるために、試合終了後すぐには帰らず、場内のカフェでコーヒーを飲み、モニターでその日の試合を再度観たりして、余韻を楽しんでから帰る。去年はその方法で快適に帰宅できたのに、今日はうっかり早く帰ろうとしてしまい、外で雪の中30分も待ってしまった。痛恨のミスだった。明日からはまた、ゆっくりと球場内で時間を過ごしてから帰ろうと思う。
ファイターズファンの間では、試合後の過ごし方にもこだわりがある。帰りの混雑を避ける方法を探す人、球場内の飲食店で仲間と熱く語る人、試合のハイライトを映像で振り返る人。それぞれのスタイルで、この時間を楽しんでいるのだ。
これから始まる、2025年の挑戦
今年もファイターズの戦いを追いかけながら、試合ごとの感想をYouTubeや文章に残していくつもりだ。開幕戦まであとわずか。僕はまたエスコンフィールドに足を運ぶ。そして、可能な限りすべての試合を見届けるつもりだ。
2025年シーズン、どんなドラマが待っているのか。今から楽しみで仕方がない。
それにしても、こうして文章にすると、改めて自分がどれだけエスコンフィールドを愛しているのかが分かる。まさに「恋」と呼ぶにふさわしい感情だ。