ぼくが主宰する作曲家事務所「合同会社BINGO!」の提携作曲家にして友人のネロがついに作曲家デビューを果たしました!

 

 

そして、NMB48 『#好きだ虫』発売と、弊社提携neloの作曲家デビューを記念して、今夜21時からYouTube生配信します! カップリング曲「#スワンボート」作曲者neloと私の対談形式で、45歳にして作家デビューした名ギタリストの「リアル」をお伝えできたらと考えています! 

 

 

 

BINGO!を設立した一年前、Twitterで「作曲家」を募集しました。特に「現役"複業"ミュージシャン」の方を対象に。

 

ネロとは「成瀬英樹BAND」のギタリストをお願いするほど仲良くさせていただいていました。

 

 

しかしながら、ネロが「曲を作ることができる」ことを知らなかったぼくは、彼のデモを聴いてあまりの素晴らしさに驚き、一も二もなく連絡しました。「うちで書いてください!」と。

 

ネロは言いました。「ぼくはさまざまなタイプの曲を書き分けることができませんが、それでも大丈夫でしょうか?」と。

 

「そこがいいんです!」とぼくは言いました。「誰に提供するとか何も考えなくていいから、このまま、素敵なポップスを書き続けてください」と。

 

 

ネロのソングライティングは「温故知新」系。彼は歩くポップス博士であります。

 

毎回デモを聴かせてもらう度に、「今回は直球!ビートルズで来たか!」「なんとノーザンソウルとな!」「京平先生かと思いきや都倉先生オマージュ!」など、七変化。

アレンジもいつもご機嫌で、「社内楽曲コンペ」で彼の曲と争うことが、ぼくはいつも楽しみなのです。(結果は勝ったり、負けたり😀)

 

「あらかじめ普遍的」な「メロディーの復権」を標榜する、合同会社BINGO!の記念すべき最初のリリース楽曲として、ネロほどふさわしい人はいないでしょう。

 

各種サブスクでも聴くことが出来ます。NMB48「スワンボート」ぜひ聴いてください!

 

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「へえ、コンペって受かる人いるんだね」

 

ある先輩SSW(彼はのちに紅白出場を果たすことになります)にそう言われたのは、2006年。ぼくが初めての採用を得て、AAAの楽曲で作曲家デビューをすることを彼に報告した際でした。

 

そんな台詞が出てくるほどに、楽曲コンペから採用を勝ち取るのは難しいことです。

 

しかしながら、そこにはチャンスがあります。いや、「そこにしかチャンスはない」。

 

この公平な「楽曲コンペ」のシステムがなければ、ぼくのような名もなくコネもない音楽家にチャンスが回ってくることはなかった。20代のすべてをかけてようやくつかんだ「メジャーデビュー」を大失敗に終え、レコード会社と所属事務所をなくして途方に暮れていた30代前半、落ちても落ちても曲を書きコンペに挑戦し続けた結果、ぼくはここにいます。

 

ほんとにあきらめず、よくがんばったな、オレ。

 

ぼくが「ソングライターズ・ホーム」の研修作曲家たちとZoomにて作曲セッションを行なったり、「作曲すること」そして「作曲コンペに提出すること」に特化した発信を続けているのは、「コンペに挑戦したいがどうすればいいかわからない」「曲は作れるが、打ち込みが苦手だ」「いったいどのくらいのクオリティのデモを作ればいいのか」といった情報を、必要としている人に届けたいからです。

 

ぼくが「楽曲コンペ」の存在を知り、参加し始めたのが2001年。初採用が2006年です。

5年間、出せども出せども採用のない孤独な日々を過ごしました

 

誰もその種の情報は教えてくれませんでしたので、毎回自分であらゆるアイデアを実践しては失敗を繰り返しました。苦しい日々でした。

 

もし、あの頃のぼくのように、お一人で孤独に戦っておられる作曲家の方がいらっしゃったら、ぼくたちの「ソングライターズ・ホーム」のドアを叩いてください。

 

 

 

9月20日(火)15:00 Aさん(40代女性 ピアノ講師)  Zoomセッション

 

Aさんは半年の「ソングライターズ・ホーム」の研修を終え、BINGO!の作家のお仲間に入っていただいたのだが、「もう一度学び直したい」「徹底的に教えてください」と申し出ていただき、再度研修をさせていただく流れになった。

 

Aさんは、「何かの楽曲を真似て、コライトを仕切る」ことには非常に長けているが、ご自身の「POPS」の幹がないので、書いて来られるメロディーがうまく落ち着かないのが、今のお悩みだと思う。

 

「少しくらいはみ出したっていいさ」とはかつてのヒット曲の一節だが、その「はみ出し方」がいつも型から崩してしまっている印象がある。今回の楽曲もそう感じたぼくは「全取っ替え」をご提案させていただく。

 

「C Am F G」や「F G Em Am」で100曲以上書けるようにならないと、プロの作曲家にはなれない。それらオーソドックスの型を崩すのは非常に「センス」が必要で、そこにはなぜ崩すのかという「根拠」すら必要。

 

ただそれらはすべて後付けで、やはり何より大切なのは「ひらめき」です。

 

「あ!いいメロ降りてきた!」と感じたならそれを逃さずメモし、そこから広げて行くことが必要。PC内でDAWやプラグインと睨めっこしていても、なかなか「大きな曲」は書けませんものね。

 

ピアノを「バーン」と弾きながら、でっかい声で歌いながらメロディを探していき、それをどんどんメモってぼくに聴かせてください。そこから広げていきましょう、とお話しし終了。今週末の次回が楽しみです。

 

 

20:00 Eさん(20代 男性)Zoomセッション

 

Eさんも新曲を聴かせてくれました。彼にもまずは「C Am F G」で作ってみることを前回提案しました。Eさん流のシンプルなPOPS、特にサビのメロディが美しい素敵な作品。

 

AメロのメロディをMIDIのメロを上下させながらご提案。ぼくならこうします、というのを目の前でお見せして聴いていただくのだ。その際に「なぜこうするか?」もしっかりご説明します。次回同じミスをしないために。

 

Aメロは「ストーリー」をリスナーに伝えるためにあります。ここでリスナーを裏切りすぎるとその後のBメロやサビのギミックが効きにくくなります。しかしながら、ただダラダラとメロが続いてもいけない。モチーフをどう繰り返し、8小節を締めるかは大変重要です。

 

Bメロは半分にして、サビのメロも整えました。音域が広すぎたのでG#からCに収めました。そしてテンポを10以上上げて、もっさりとした8ビートからシェイク気味の16ビートにすることに。すべて、目の前で弾いたり、打ち込んだりして、ご納得いただく形で進めております。

 

ぼくがアドバイスを受ける側で一番嫌だったのが「なんとなく違う」という指摘。

いやー、ここなんとなく違うんだよね、って言われても、どう直せばいいのか。

案の定、直したものも「こうじゃないんだよね」となります。そりゃそうですよね(笑)

 

ぼくは具体的にやります。メロも歌詞もアレンジも、必ず代案を出して、「こっちの方がいいと思いませんか?」と問いかけます。