1997年4月23日、僕たちFOUR TRIPSの1stシングル「WONDER」が発売された!

 

遂にメジャーデビュー。しかもゴールデンタイムのTBSドラマ「友達の恋人」の主題歌という、考えられないようなタイアップ付きで!!!WAO!!

 

地元・神戸のホームグラウンド的ライブハウス「チキンジョージ」で、デビューライブを敢行して、500人のお客様の前で演奏したんだ。デビュー前は最高でも150人くらいの動員だったからね、テレビやメディアの影響は大きいと感じたよね。

 

デビューまで支えてくれたスタッフの皆さんや、ずっと応援してくれたファンが、とても喜んでくれた。家族や友人もね。本当に嬉しかったよ。誇らしかった。

 

この日から僕は、プロの音楽家としての看板をあげたわけだ。21年前、当時僕は28歳だった。

 

そして、FOUR TRIPSのピークは間違いなくこの日だった(笑)

 

ここからは、石が転げ落ちるように、日々が鈍い痛みを伴って続いてくんだよ。まさにライク・ア・ローリング・ストーンだよ。ハウダズイットフィールだよ(笑)人生はまるで喜劇映画だよね、今思うと、どのエピソードも可笑しくて仕様がない、愛しい欠片たちだよ。美味しいネタたちだよ(笑)

 

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「友達の恋人」は視聴率の面では、裏番組の薬師丸ひろ子さん主演「ミセス・シンデレラ」の大ヒットに割りを食う形になってしまった。

 

そして「WONDER」もオリコン最高位42位までしかあがらなかった。もっとヒットすることを期待されていたんだ。

 

期待通りの結果にならなかったのは、ドラマの視聴率とは関係なく、やはり、曲として弱かったのと、歌や演奏のクォリティが「ヒット曲」のレベルには達していなかった。それは今ではよくわかるよ。

 

でもね、やはり当時は、がっかりしたよね。正直めちゃくちゃ売れることは想像出来なかったけど、めちゃくちゃ売れて欲しかった(笑)

 

やっぱりね、周りのスタッフの皆さんの落胆ぶりがヒシヒシと伝わってきてね。本当に毎日、申し訳ない気持ちで過ごしていたよ。

 

FOUR TRIPSのプロジェクトとは、まずドラマの主題歌でヒットさせて、その勢いであわよくばブレークさせよう、というものだった。最初がコケたらもう、何も為す術もないわけだよキミ(笑)そんなことは、僕だって十分に大人だったからよくわかっていたよ。

 

かような状況になっても、所属レコード会社のファンハウスのスタッフの皆さんは、プロモーションに励んでくれたんだ。

 

おかげで僕は、ラジオのレギュラーをいただいた。毎週月曜日、新宿タワーレコードのサテライトスタジオからの生放送。2時間の番組のうち20分の枠に出演して、司会の女性とトークをするもの。YOYOYOのChieちゃんからすぐに天方直実に変わって、ANNAになった。みんな素敵な人だったな。元気かな。相手のパーソナリティが変わっても僕を2年もの間、起用し続けてくれた吉田プロデューサーには今でも心から感謝してます。

 

その吉田さんがある日僕に言うのよ。「成瀬くん、毎週生放送で弾き語りしてみない?」「火曜日担当のシンガーは毎週歌ってるよ」と。そんなこと言われたら、こっちだって頑張っちゃうよね(笑)誰だよ火曜日担当のシンガーは!

 

そのシンガーこそ、デビューしたばかりの馬場俊英さん、だったんだよ。どこかのタイミングで紹介していただいて、ご挨拶をした。物腰の柔らかい素敵なアニキと言う感じだった。馬場さんは今も何も変わらない。

 

馬場さんの、リリースされたばかりのCDをいただいた。「センチメンタルシティ・マラソン」。なんてご機嫌なタイトルなんだろう。家に帰って聴いて、僕はひどく衝撃を受けた。中学の時、ビートルズの「抱きしめたい」を聴いて以来の感動だった。涙があふれて止まらなかった。ヘッドフォンから僕が理想とする音楽が流れ出したんだよ。

 

こんなとてつもない才能ですら、世に認められないのなら、僕なんか絶対無理だ。もう音楽をやめて実家に帰ろうと本気で思ったよ(笑)いや、笑い事じゃなく、ね。

 

 

馬場さんの「センチメンタルシティ・マラソン」はその日から今でもずっと、僕の理想のポップスの形だ。こんな奇跡的な曲が書けるなら、僕は何も惜しまない。

http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=k-001058

 

 

確かなことは、馬場さんとの出会いがなければ、僕は今音楽を続けてはいないんだよ。これだけは本当に確かなんだ。

 

そう考えたなら、僕たちのデビュー曲「WONDER」の歴史的大失敗は「大成功」だったと捉えられる。

 

人間万事塞翁が馬、という故事を僕が大好きなのはそういうわけなんだよ。ネガティヴな事が起きても、それは次のチャンスへの足がかりになるんだ。続けていれば。必ず。

 

 

いつも読んでいただいてありがとうございます!

成瀬英樹

http://www.hidekinaruse.com

 

 

Live Information 

2018年12月1日(土)
成瀬英樹 生誕50祭@大阪
「ただいま!マスター!大ちゃん連れて帰ってきたでー!」

出演 成瀬英樹/白井大輔

場所 5th Street
http://www.5th-street.com
大阪市西区南堀江1丁目1-12 浅尾ビル2階・3階

開場 18:00
開演 19:00

料金 2800円 
当日 3300円  
※(1D別途)

 

 

NEW!!

↓こちらノルマ付き、インディーズの皆様と!なんと持ち時間たったの30分!笑 アウェイの成瀬の苦悶を見に来てください!!

 10月13日(土)新宿:真昼の月 夜の太陽 

出演:ナガオカ智 、夢井みづき 、DELMO 、成瀬英樹、あるはるか 、Lizards get tails open/start 17:15/17:45 前売/当日 2300円(ドリンク別)

 

 

 

NEW!!

■2018年11月10日(土)

白井大輔×ナルソワン(成瀬英樹、SOWAN SONG)
"西の星、東の星と光る夜"

場所 lete
http://www.l-ete.jp
東京都世田谷区代沢5-33-3
下北沢駅南口 徒歩4分

開場 18時半
開演 19時半

料金 2500円 1D別途

 

 

 

2018年12月10日(月)
「成瀬英樹・生誕50祭 / ヒデキ感激!ナルーソニック!」

出演:
成瀬英樹
スペシャルゲスト:
石田ショーキチ
黒沢秀樹
榊いずみ
SOWAN SONG

山崎あおい
etc.

下北沢 風知空知
時間:開場18:30/開演19:30
料金:前売り¥2,800/当日¥3300
(共に+1Drink600円)

風知空知メール予約のみ(先着受信順整理番号付き)
●メール予約:風知空知 yoyaku@fu-chi-ku-chi.jp
*ご希望公演名、お名前、枚数、ご連絡先電話番号をご明記の上、お申し込みください。