GK77A GSX400Sカタナ400 燃料タンクサビ取り | ナルズ工場長の出来事

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皆様(。・ω・)ノ゙ コンチャ♪

 

 

 

梅雨が明けたってのに

梅雨っぽい毎日ですね。

 

寝苦しい毎日で

エアコンつけっぱにして寝てしまい

どうも体調不良なオイラです(´・ω・`)

 

エアコンの浴びすぎには

注意です…

 

扇風機だとイマイチなんだよね…

 

 

 

 

 

 

 

今回は

GSX400Sカタナの

燃料タンクサビ取りの作業です。

 

※今回はおまけでさらに内容が長いです。

お読みになる方はご覚悟くださいまし。

 

 

 

前回まで

キャブのオーバーホールが完了し

無事エンジンも始動できました(*‘∀‘)

 

 

タンク内のサビがやばそうなので

サビ落としをしていきます。

 

 

燃料タンク

 

 

 

なぜタンクはサビるのか?

 

色々な原因がありますが

主にガソリンを満たしてない状態で放置によって

内壁にサビが発生します。

 

なんで?水分無いのになんでサビんの??

って思う方もいらっしゃると思います。

 

 

燃料タンクは密閉されておりません。

 

 

ガソリンは気化しやすい性質なので

外気温などに左右され気化膨張をします。

 

 

その際の抜きをつくってあるのです。

 

 

バイクの燃料タンクの場合は

フィラーキャップにチェックバルブがあり

そこから抜けます。

ほとんどのチェックバルブがワンウェイ構造と

なっており内側からの圧力によって内側からは

抜けますが外側からの空気の侵入はできない様な

構造です。

 

そうはいっても多少の空気は入る訳で。

 

 

んでサビるっちゅー事ですわ。

 

 

とりまサビの状態を確認せねばならないのですが

如何せんタンクキャップ口から覗き込んでも

奥まで見えません。

 

 

 

 

オーナーはタンク空にしておくとタンクが

サビると周知している方。

なので画像の通り口切り満タンにしてあります。

 

 

 

 

 

 

タンクフィラーキャップ口から見える範囲では

サビてる感じはありません。

 

今のバイクはタンクは外見だけで

内部のタンクは違いますね。

中にタンクがあり外装はプラスチック外装です。

 

少し前のバイクは見た目のタンク=タンクそのものです。

つーか最近までタンクはこういったタンクだったと思う。

 

燃料タンクって大概フレームに乗っかってます。

 

このカタナのフレームはオーソドックスな

パイプフレームなので

タンクの中央にフレームがあるので

タンクの形状が正面から見るとUの字になる訳です。

 

なので燃料が左右に振り分けられる構造です。

まぁ正確には隔壁などが入ってるんで

燃料が少なくなってきてもコック側にガソリンが

いく構造になってますが。

 

 

そのコック付近にサビが発生すると

やっかいなのです。

 

 

 

だって見えないんだもの(´;ω;`)ウゥゥ

 

 

 

とりま

あんなに燃料フィルターにサビが詰まっているので

待ったなしに洗浄します。

 

当たり前ですが

洗浄するのにはガソリンを全て抜きます。

 

 

抜き

 

 

 

ほぼ満タンなんでいきなり逆さまにしても

エライ事になりそうだし重いのでコックから抜きます。

 

見た目だとガソリンキレイに見えますよね。

 

 

 

ある程度コックから抜けたら

コック自体をタンクから外してより抜きます。

 

 

 

コック

 

 

コックのガソリン吸い口には

画像の通りフィルターがついております。

 

 

けっこうなサビの粒子がついております。

 

 

たしかコックを交換してから

そんなに経ってないはず。

 

カタナタンクコック交換の詳細

 

 

実際ブログにあげてる時期は

作業してから時間が経ってからあげてるので

タイムラグありますが

コック新品交換から半年も経ってないと思います。

 

 

こりゃけっこう重症かな~??

 

 

そうこうしているうちに

ガソリンがほぼ抜けました。

 

ガソリンが残っていると

この後の洗浄の効果に支障をきたしますので

タンクをフリフリしてガソリンをなるべく抜きます。

 

 

 

 

 

抜けたガソリンを

観察してみると…

 

 

 

 

 

 

エェッ!?(* □ )~~~~~~~~ ゚ ゚

 

 

 

 

 

すんげーサビがでてきたじゃんよ!

 

 

底に見える茶色いのが全部サビですわ。

 

 

これね

 

 

 

ガソリンをはたいてみた。

溜まってるのがわかると思います。

 

けっこう大き目な粒子もあります。

 

こりゃサビ取りしないでタンク交換しちゃった方が

いいのかも?

 

でもタンク塗ったばっかりだし

中古タンクもサビがないのがあるのかわからんしね。

 

 

 

んじゃ

徹底的にサビ取りをしますか!

 

 

 

 

 

まず洗浄をします。

 

ここでどれだけガソリンと油分を落とせるかで

今後のサビ取りの効果の違いがでます。

 

洗浄は最初に水洗い(お湯だとモアベター)

洗いまくってから

今度は中性洗剤による洗浄を行います。

 

※何回も言う様ですが当店はバイク屋ではありません。

なのでやり方が合ってるかわかりません。

参考までに見ててくださいまし(*"ー"*)フフッ♪

 

 

オヌヌメ ^^) _旦~~

 

 

オイラは料理はある程度なんでもこなせる

できる男子w

料理すると必ず洗い物しますよね。

これ色々な近所のおばさn…おっとマダムだちが

評判で教えてもらって使ったら、めっさ落ちるのね!

ちょっと今までの洗剤使えなくなるぜ!ってくらい

良いですよ( *´艸`)

まじでマジか!ってなるでよww

 

※オイラはライオンの回し者ではありませんw

 

あれだけの性能なんだから

タンクの洗浄もこれで決まりです(・∀・)

 

 

 

中性洗剤をお湯で希釈してタンクに入れ

蓋をしてシェイクシェイク!

 

んで全部捨てるを20回以上繰り返します。

 

二の腕がパンパンどころか

筋肉痛になりそうなくらい振りますww

 

 

さらに中性洗剤が残っていると効果が薄れるので

中性洗剤を落とすべくお湯(ぬるま湯)を入れて

振りまくります。

 

こんなん1~2時間やってるんよ。

休み休みだけど。

 

 

 

そら腕パンパンになるでよw

 

パンパンおじさん知ってる?w

 

 

 

 

 

最後にエアーで水分を飛ばして

完了です。

 

完全に乾燥させてしまうとサビがすぐ発生して

くるんである程度まで乾燥させ

完全乾燥する前に次の工程に移ります。

 

 

 

 

タンクサビ取り剤

 

 

サビ取り剤は原液をお湯で希釈して使うタイプです。

いわゆる花〇か爺みたいなもの。

 

取説通りの希釈でサビ取り剤を作り

タンクに入れていきます。

 

洗浄する時にも使いましたが

お湯ってすごく使う。

かなりの量を沸かしておくのがベストです。

 

 

 

注入

 

 

タンク内部は複雑な形状をしているので

エアだまりができないようにゆっくり注ぎ込みます。

 

入れている途中、タンクの横っ腹を手でトントン

叩きながら入れるとエアの抜けが良いです。

 

 

 

満タン

 

 

 

入れたては画像の様に泡立っています。

 

放っておくと泡が落ち着き細かいエアも抜けて

水位が下がります。

そのたびにつぎ足します。

 

時間をおいて

ちょいちょいつぎ足しします。

つぎ足しするだけで1リットルくらい入りました。

 

 

 


放置

 

 

ある程度つぎ足しし水位が落ち着いたところで

放置。

取説通りに放置ですが

サビが酷いほど放置時間が長くなります。

放置している間、他の仕事をしていたんですが

思いのほかその仕事が手こずり時間がかかってしまい

5日間くらい放置してました。

 

その間、1日1回はタンクを軽く揺すり

内部のサビ取り剤をかくはんします。

 

 

 

放置後

 

 

 

画像ではわかりづらいですが

放置後はサビ取り剤が少し黒っぽく変化している様です。

ちょっぴりヌルってするかも。

 

さて今度はこのサビ取り剤をタンクから

抜きます。

 

 

 

 

このサビ取り剤は一度で使い切りではなく

数回(2~3回)再度使えるそうです。

サビ取りする機会は当分ないですが

高価?なものなので保存するためチュウチュウポンプで

抜きます。

チュウチュウポンプ(なんだっけ?正式名称は灯油ポンプ?)

で抜くと通ってる液体が目視できますので

サビの塊が通過していくのがわかります。

 

さすがに通過している様は撮れませんでしたが

けっこうなサビが通過していきました。

 

 

 

わかる?

 

 

細かい砂みたいなのがサビの塊です。

 

これは洗浄した時に取り切れなかったのが

剥がれて出てきたんだと思います。

 

あとはサビ取り剤に溶け込んでいるらしいです。

 

少し色が変化したのはそのせいなのかもね。

 

 

 

サビ取り剤を全て抜いたら

その後は洗浄してはなりません。

僅かなサビ取り剤が内部のタンク内壁につき

それがサビ発生予防剤となるみたいんです。

 

なので余分にサビ取り剤をとっておき

最後、濃いめの希釈で作ったサビ取り剤で

タンクの内部を洗浄するようになじませます。

 

 

そこから全て排出させ完全乾燥させます。

 

 

その後、コックを装着し

車体に戻します。

 

ちなみにコックのところのパッキン(Oリング)は

必ず交換します。

とあるところではOリングだけ部品で出ないで

コックASSYじゃないと出ないと言われてますが

ちゃんとOリングだけで出ます。

 

参考までに品番のせておきますね

 

 

ここのOリングも交換せず液体ガスケットを塗って

再利用しているバイク屋さんも多いです。

これは交換しなきゃダメだぜ!

 

 

 

 

当然フィルターも交換です。

 

ちなみにメーカーは違いますが

性能、容量的には全く同じフィルターです。

 

こうも汚れるとはねΣ(゚д゚;)

 

今回のタンク洗浄でサビは撤去できたと思うけど

もし残ってたらここで止まって欲しいですね。

最後の砦ですわ。

 

 

 

 

完成!(^^)!

 

 

 

やっとこっさで完成です。

 

キャブのセッティングもバッチリなんで

軽く吹けあがります。

 

最終的には車検を取得して納車になりましたが

キャブのオーバーホールで例のOリング問題で

中古部品探したり他車の部品を適合してみたりと

時間がかなりかかってしまいました。

 

 

長かったカタナ編、これにて終わりです。

 

 

 

遠方からのご依頼

ありがとうございました。

d('-^o)☆スペシャルサンクス☆(o^-')b

 

 

 

 

これからは良い時期なんで

バイクライフを堪能してくださいまし(^▽^)/

 

 

 

 

 

 

 

それでは

(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪

 

 

 

 

 

お・ま・けの考察(私的時間)

 

今回はタンクがサビてコックから

燃料ラインを通りキャブ内にサビ等が溜まり

詰まってしまったという事だと思う。

 

タンクがサビるというのはバイクにとって

けっこうよく聞く話である。

しかも放置車両のほとんどがタンクはサビて

終わってると思う。

 

 

しかし。

 

しかしだ。

 

今回のカタナのケースは車庫保存。

 

ちゃんとした立派な車庫にて保管されていたらしい。

 

雨天も気にせず乗っていたが

基本オーナーはバイクを放ったらかしにする方ではない。

 

なぜその様な状態のバイクのタンクが

短時間でこんなにサビたのだろうか?

 

それは

違うところから判明した。

 

 

今回の修理前に実は一回エンジンストップして

しまったのである。

 

その際は当店の近所だったので

オイラが駆け付けて、その状態を見たんだけど

燃料がいってない感じにエンジンが止まる。

 

色々見た結果、あれ?これはもしやと

試しに

タンクキャップを外したままだとエンジンが止まらない。

 

なんでわかったかは経験かな。

 

そう、タンクキャップのエア抜きの

チェックバルブが詰まりガソリンがキャブに

落ちていかないのである。

 

今のバイクのタンクは負圧式だからね。

詳しくはggtちょ(*‘∀‘)

 

 

つまりだ。

そのキャップが全ての原因かもしれない!

 

 

 

 

恐らくこうだ。

 

キャップのチェックバルブ(またはチェックボール)は

小さなスプリングによって保持されている。

 

そこに圧力がかかり空いたり閉めたりするんです。

 

そのチェックバルブのところがおかしいのかな?と

思いキャップもオーバーホールしてみようと

思った。

※カタナのタンクキャップはバラせない構造ですが

バラせます。内部部品はバラでは出ません。

 

その時のバラした画像を取り忘れたのが

悔やまれるが

バラしてみたらスプリングがないのである!!

 

構造の感じ、借り物ですが貼っておきます。

※カタナのものではありません。

        ↓

 

 

オイラが見る前にもキャップが原因で

エンジンが止まったんだと思う。

それでオーバーホールを自分でやったかバイク屋で

やったかは不明だがバラしたはいいものの

上手く組めなかったんだと思う。

カタナのキャップはちとコツがいるんで。

 

 

って思うのは素人。

 

 

 

おそらくこれバイク屋の仕業。

 

ダメだったらそのものを取ってしまい

常に外気と同期させてしまえば

とりまエンジンは止まらんと。

 

そういう事だと思う。

 

それでダメになったまま乗り続けていると

常に解放されたキャップ穴から雨水は入るは

水分も入るはでサビたんだと思う。

 

んでトドメの穴にゴミが詰まり

結局キャップ詰まりによるエンジンストップと

言うことでしょう。

 

 

今回は内部部品が出ないということで

キャップASSY新品にしたから大丈夫だと思うけど

キャブのバラしもそうだけど整備がずさん過ぎる。

 

もっとしっかり点検、整備しようぜ!

 

こんなんじゃリピーターこないぜ!バイク屋さん。

 

なんて生意気な事をいってみる車屋である。

 

 

 

全国の全てのバイク屋がこうではないと信じています。

 

 

 

 

泣きを見るのは

いっつもエンドユーザー(オーナー様)なんだぜ。