誰かのために 命のために | 街も星もきみも

街も星もきみも

お月さまに魅せられて

どこでも どこにも 2015.08.16

 

先日ご紹介した

 

鶏の終生飼育を続ける養鶏農家さん

 

 

 

廃鶏をしない養鶏場をめざして

 

結果だけじゃなくて自己紹介以下を読むと

 

誰かのために

 

命のために を多くの人が求めている

 

みんな優しい心の持ち主だ

 

以下はコピーです

自己紹介

はじめまして。数あるページの中からご興味を持っていただき、ありがとうございます。
放し飼い養鶏場「百鶏園(ひゃっけいえん)」の小沢 燿(30)と申します。

山梨県北杜市で2016年4月に独立就農し、夫婦で放し飼い卵を生産・販売しております。今年で9年目を迎え、現在約1,500羽の鶏を飼育しております。

「良いたまごは美しい鶏から」をモットーに、とにかく鶏の幸せを第一に考え、今日まで営農してきました。

その中で今回は4年前から百鶏園の大きなテーマの1つとして追い続けている「ニワトリの終生飼育」について、継続することが難しくなってきてしまったため、クラウドファンディングを実施する決断をいたしました。

ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

このプロジェクトで実現したいこと

養鶏場でありながら「うちにきたニワトリは寿命まで飼ってやる!」と決めて、現役を引退した鶏達(=廃鶏)でもどうにか採算が取れるアイディアはないかと模索してきました。

・5羽の鶏に対して1組のオーナー様をつけて、そこで採れた卵を全てお届け
・2歳を超えるから「二年生」と名付けて「二年生卵」として価格を上げて販売
・二年生卵だけを使ったシフォンケーキや温泉卵を作って販売
・生体販売の許可を取り、里親のような形でペットとして鶏好きの方へ販売 

など試行錯誤を続けてきましたが、安定させるところまで今一歩届かず、昨今の飼料代高騰も追い打ちとなり、事業の柱である卵の利益だけでは継続してくことが困難な状況となりました。

今回のプロジェクトでは、この終生飼育の活動を続けていくために、皆様のお力をお借りしたいです。

百鶏園について

百鶏園は地元畜産農家で研修を経て、私小沢が22歳の時に開園した採卵養鶏場です。最初は100羽からスタートし、徐々に羽数を増やしながら現在の規模になります。品種は純国産鶏である「あずさ(茶色)」「岡崎おうはん(黒色)」「名古屋コーチン(黄土色)」です。エサは自家配合による発酵飼料を使用し、365日放し飼いで育てています。youtubeで日々の養鶏業や鶏のことを中心に配信活動も行っています。

終生飼育を目指すようになったきっかけ

開園して2年目、養鶏業では避けては通れない「廃鶏(はいけい)」に出す瞬間がやってきます。鶏は年をとるごとに産卵数が減るため、産卵開始後1年~1年半で若い鶏と入れ替えを行います。この時にと殺される鶏のことを廃鶏と言います。

独立する前に畜産農家で研修をしており、既に廃鶏は何度か経験済みでした。鶏好きで入った自分にとって非常に辛い出来事ですが、「これも養鶏の道のり・・」と言い聞かせていました。

虚しい空のカゴ

本来10羽前後入れて運ぶ移動用のカゴへ「最後なのに狭すぎてこれじゃ可哀そうすぎる」とかなり余裕を持って入れて軽トラックで運びました。結局は引き取り業者自身が持参したカゴに入れ替えるため、身動きできないほど詰め込まれてしまいますが、「せめて自分たちが運ぶ間だけでも・・」という思いでした。

夕方に鶏をカゴごと指定の場所へ置き、翌朝には先ほどの工程を経て業者に引き取られていきます。2年近く共に過ごした鶏達が、翌日空のカゴだけになって返ってくるわけです。中には翌朝産んだ卵だけ残っているカゴもあり、虚しさで胸がキュッとなったのを今でも鮮明に覚えています。

妻の涙

そして廃鶏に出した帰り道、妻が助手席で号泣しました。実は自分も大泣き直前でしたが、俺が泣くわけにはいかないと必死に堪えていました。放し飼いでスキンシップも頻繁に取るため、辛さは余計に増します。また、廃鶏に出すと言ってもすぐに卵を全く産まなくなるわけではありません。4~7年は寿命がある鶏にとってあまりに早い死です。

プロとは何か

それからまた1年が過ぎ、再び廃鶏に出す時がやってきます。こうして毎年同じサイクルで鶏を回していくのが普通の養鶏場の経営です。妻は去年と変わらず目を真っ赤にし「廃鶏が辛すぎて、私一緒に養鶏していけないかも・・」と漏らすほどでした。

そこで、

「命に対してある程度淡白になることが、プロだ」

と師匠に言われていたことを思い出し、

「じゃあ自分は一生素人のままでいいから、廃鶏を出さない養鶏場を作ってやる」

と決意することになります。

これが終生飼育を始めようと思った大きなきっかけで、以降廃鶏には一度も出しておりません。

終生飼育の継続に向けて、これまで行ってきた活動

まず大前提として、柱である鶏卵の生産・販売があります。終生飼育活動の資金もここが基盤となります。

その上で2歳を超える鶏を飼育している養鶏場はまずないため、逆に付加価値のある農場になると前向きに捉えてきました。

年を重ねた結果産卵率が低いということは、たまご1個1個がより貴重になります。そこに「二年生卵」と名付けて、現役卵よりも少し値上げして販売しています。年齢が経つにつれ、サイズが大きくなるのも特徴です。卵白が多いのでお菓子作りにはむしろ二年生卵の方が向いているくらいです。

youtubeのおかげもあり、ペットとして2歳以降の子を購入して下さる方も増えています。最近では岐阜県からわざわざお越し下さり、おうはん3羽を迎えていただきました。第2の人生としては、この上ない幸せな道だと自負しています。鶏はペットとしても飼いやすく、実はとても愛玩向きの動物なんです。おまけで卵も産んでくれますからね。

その他にも成功失敗含め、冒頭に記載したようなアイディアを実践してきました。まだまだこれからも練り続けます。

今後の展望や課題点

廃鶏を出さずに養鶏場としてきっちり成立させることが百鶏園の目標です。ご支援金も根本が解決しなければまた振り出しに戻ってしまいます。これだけ情報が溢れた時代ですが、業界としては前歴のないことに挑戦しているため、どうしても良い結果を出すために時間が必要になります。今回で挑戦を続ける最後のお時間をいただいたつもりで、必ず安定して継続できる形を実現して見せます。

2歳以降について、これまではいかに新しい売上を作るかを考えてきましたが、今後は経費を徹底的に下げることに力を入れます。ついに4年生という子達まで飼育して分かったことは、産卵を期待するのは非常に難しいということです。年齢を重ねるほど入ってくる売上ではなく、出ていく経費をいかに削れるかが重要だということが分かりました。栄養素としては過不足ないように、現役用に使っている高級飼料をくず米や食品ロスを使ったエコフィード主体の飼料に切り替えていきます。

集まった資金の使い道

2年生以降の鶏達を継続して終生飼育していくための飼料代として大切に活用させていただきます。その他リターンとクラファン手数料に充てさせていただきます。

リターンについて

最大のリターンは、終生飼育を継続的に実現した農場をお見せすることだと考え、できる限りプロジェクトに支援金を使える方向でリターンを作成させていただきました。

写真好きの妻が撮影した、1万枚を超える百鶏園の鶏(コケコと呼んでいます)の写真の中から厳選しリターンとさせていただきました。放し飼いならではの表情・行動豊かなコケコ達の様子をぜひお楽しみください。(どんな写真かは来てからのお楽しみです)

【5,000円】百鶏園のコケコ・厳選ベストショット×1枚【クラファン限定品】+裏面にお礼のメッセージを手書きします。

【10,000円】百鶏園フォトブック・ミニ【クラファン限定品】+冊子内にお礼のメッセージを手書きします。

以降、支援金額が上がる度にフォトブックのサイズが大きく、迫力あるものになっていきます。

【30,000円】百鶏園フォトブック・ミニ+【クラファン限定品】+冊子内にお礼のメッセージを手書きします。

【50,000円】百鶏園フォトブック・レギュラー【クラファン限定品】+冊子内にお礼のメッセージを手書きします。

【100,000円】百鶏園フォトブック・ビッグ【クラファン限定品】+冊子内にお礼のメッセージを手書きします。

 

スケジュール

7月 クラウドファンディング終了

8月~9月 リターン準備・発送

活動はこれまで通り、常時行います。

最後に

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

これまで何度も「もうよく頑張ったし、廃鶏に出しても鶏達も分かってくれるんじゃないか・・」と悩んだ瞬間がありました。普通の養鶏サイクルでいけば、問題なく続けていけるからです。

それでも少しでも可能性が残っている内は

今日も懸命に生きている鶏達のため、

長年終生飼育を応援して下さっているファンの方々のため、

そして未来の養鶏業界のために、

最後の最後まで諦めずに追い続けていきます。

 

皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

 

百鶏園 小沢 燿


リターンなんて


要らないんだけどな


 

なるる~☆