弟が安置所にいる間、毎日会いに行きました。
目の前に居る弟は冷たくなってしまっているけど何故かただ眠っている様で、この出来事は嘘なんじゃないか…いきなり目を覚ますんじゃないか…そんな事を思っていました。
帰る時にまた、会いにくるからねと伝えていると居なくなってしまう事が考えられなくて、この状態でも良いから姿をずっと見ていたいと思いました。
帰ってからは葬儀屋さんとの打ち合わせがあったりで、思い返すと弟が亡くなってからは毎日忙しかった様な気がします。
葬儀屋さんとの打ち合わせで葬儀の話しをしている中で葬儀代も結構高い事を知りました。
身内のお葬式なんて初めての事で、どんなお葬式にしたいか色々考え悩みました。
奥さんに今まで弟と生活している中で蓄えがあったのか聞いた所、全く無いとの事で私達夫婦がとりあえず出す事になりました。
普通にお葬式をすると何人くらいの方にお越し頂けるのかもわからず、奥さんにも聞いて大体これくらかなという人数は予想出来ましたが、実際どれくらいの人数になるかもわからない状態でした。
葬儀屋さんが色々提案して下さり24時間会いに来たい方が会いに来れる葬儀場がある事を教えて下さいました。
通常行う、お通夜、告別式といった形式ではありませんが、自由に会いに来れるという所に魅力を感じていた所、私の旦那さんが弟と同じ職人で仕事をしており、旦那さんが言うには職人は現場が入っていると遅くまで仕事をしたり行きたいと思っても時間内に行けない事もあるから俺だったらそのやり方でやって欲しいかなと言う意見もあり、形式は少し違いますがその方向で葬儀屋さんにお願いしました。
奥さんは、ちゃんとしたお葬式をやりたそうでしたが私達夫婦が立て替える事もあり、高いだけが良い訳じゃない、弟は沢山の人に会いに来てもらいたいだろうと思い、自由に会いに来て頂ける方を選びました。
香典のお返しを選んでる時に、どんな物が良いかなと考えていたら何で悲しい事があったのにこんな物を選んでいるんだろうと突然涙が出てきて途中席を外しました。
その間、旦那さんが葬儀屋さんと話しをしてくれたので助かりました。
私は姉として責任持って弟を見送りたいという気持ちから葬儀の手配は自分からやりたいと家族に言ったけど正直、弟の死を認めなくてはいけないという事がとても辛かったです。
葬儀屋さんが帰った後、旦那さんに抱きついて号泣しました。
何で、うちだったんだろう…何でこんな悲しい事が起こってしまったんだろう…。
弟が亡くなった翌日に加害者の弁護士さんから奥さんに連絡があったとの事で、こちらも弁護士さんをお願いしなくてはと思い、知り合いの弁護士さんに連絡してお願いする事になりました。
お願いしてすぐ弁護士さんを通して加害者が釈放されている事を知りました。
悲しい思いをしながらも私達は弟を見送る準備を進めているのに加害者はのうのうと自宅に戻って生活している事を考えたら怒りが込み上げてきて気づいたら、何で釈放されているんだと警察に電話していました。
警察の方は私達が判断するのではなく、裁判所が判断するんです。私達もできれば釈放なんかしたくないですと仰っていました。
逃げたりする可能性が無いと言う理由から釈放されたのではないかと警察は言っていましたが、逃げたりとかそんな事ではなく人を殺しておいて野放しにできる裁判所にも怒りを覚えました。