見えないけれど、そこには伝説の池が | おバカな2人の二人三脚

おバカな2人の二人三脚

 ふたりで楽しいお気楽生活。 胸を張って前を向いて歩きましょ。

がま池

<がま池伝説>
時は江戸。 そこは5千石の旗本、山崎家の屋敷であった。
ある夜のこと、屋敷の見回りに出た家来が、大がま(蛙)に襲われ飲み込まれてしまった。
それを聞きつけた当主は、がま退治せんと立ち上がった。
その夜、がまは白衣の老人に姿を替えると、当主の枕元に立ち、己の罪を詫びた。
そして、これからはこの屋敷を守っていくと誓った。
それから後の弘化2(1845)年、青山から麻布界隈を大火が襲った。 青山火事である。
火の手が屋敷の目の前まで及んだその時、あの大がまが現れ、池の水をたらふく溜め込むと、勢いよく吹き付けた。
おかげで屋敷は延焼を免れたということである。 (一部、脚色してます)

   *   *   *

先日、NHKのブラタモリを観ていたら(この番組、大好きです)、この ”がま池” の話をしていました。 場所は元麻布の2丁目。 僕はしばらく元麻布3丁目の社員寮にいたので、目と鼻の先ですが、がま池というのは見たことも聞いたこともありませんでした。

もともと500坪ほどの広さがあったという伝説のがま池、今はほとんどが埋め立てられ、その上にはマンションなどが建っているそうです。 猫の額ほどの池が残っているものの、マンションの中庭に当たるため、一般人にはそれすら見ることができないそうです。
そこに至る経緯について、詳しく書かれたサイトがいくつかあります。 興味がある方はググってみてはいかがですか。

へぇ、そんな池があるんだ。
なんて感心してたら、偶然、麻布十番に遊びに行く機会がありました。
せっかくなので、がま池に行こう! 番組の追体験です。

氷川神社やアルゼンチン大使館など目印となる地点を歩いているうちに、がま池の正面に建つマンションを発見。 こんなところの裏側に池があるなんて全く想像もできません。
見ることのできない池ですが、ほんのわずかなスペースから、ほんのわずかに池面が見えると紹介していたので、僕たちも行ってみました。

竹やぶ越しに、ほんとにほんのわずかですが、がま池を窺うことができました。
がま池
僕は都市開発反対派ではありませんが、正直、寂しい気持ちはあります。 何もマンションなんかで塞がなくてもいいじゃんって。

古き良き景観と近代都市開発は、宗教と科学の対立のようでもあります。 両立させることは不可能ではないのに、なぜかお互いが歩み寄ろうとしない……。
僕もマンションに住み、そのメリットを享受している身なので偉そうなことは言えないですけどね。
何はともあれ、街の歴史を知るのは興味深く、また楽しいものでもあります。