昨日中途半端で終わりましたが、実はこんな記事を書こうと思ったのはきっかけがあります。
古本でこんなのを入手しまして。91年頃ってスーツはどうだっけ?と思って買ってみたのですが、読んでみたら昔にも買ってましたねw
「それでも六本木的ソフトスーツにするつもりですか?」という挑発的なタイトルにもかかわらず、載っているのはそんな「ソフトスーツ」ばかりという、煮え切らない内容にガッカリしたものです。
要はバブル末期に差し掛かり、ダボダボソフトスーツではなく、英国トラッドに回帰しようよ、という方向性なのですが、当時英国トラッドを標榜するブランドもほとんど無く、トラッドについて書けるライターもいないという、スカスカの内容でした。
裏表紙もまさにそんなソフトスーツw
ちょっとした収穫はわが敬愛するデザイナー・前田誠氏が離れた後ではありますが、「GALAMOND(ギャラモンド)」が載っているのと、「AVONHOUSE」の最上級ブランド「サザンプトン」が載っている事でしょうか。
ただ、そんな煮え切らない内容の中、この方はやはり凄いな… と感じた方がいます。
それはUA(ユナイテッドアローズ)の創設者の一人でもあり、現在も顧問でありディレクターである栗野宏文氏です。
「AVONHOUSE」の創設者でもある、林勝太郎氏でさえも「グローバル化」を謳い、煮え切らないスタイルを披露するなか、ピュアなブリティッシュトラッドを体現しています。
昨日掲載した「KT」のスーツと比較すると、当時はかなり異質なスタイルだったと思いますが、どちらが「時代を超える普遍的なスタイル」だったかは一目瞭然だと思います。
…これがもう25年以上前(1991年)ですからね。
まあ当時は(まだ38歳の)栗野氏のふてぶてしい感じには、若干イラッと来る感じはあったような気もしますがw
ちなみにこれより少し前(1988年)のわが敬愛するデザイナー・前田誠氏のスタイルはこうです。
まあ天才ですねw