そうであるとすれば、
家電も家具も遺品。
電気コードも遺品。
物干し竿も遺品。
てか、つきつめていけば、
地球も遺品。
てか、私が1番遺品。
妙に納得してしまいました。
一緒に生活していたのです。
家の中にあるもの全て
どれもこれも想い入れのあるものばかり。
そして、
遺された私が一番の遺品。
だったら私の裁量でいつでも
捨てればいい。
出来れば、私を真っ先に
整理(処分)したい……。
捨てるという言葉かきついならば
消化すればいい。
私は、他の死別された方と違い
自分の物が捨てられずにいる。
その理由も自分で納得している
ほぼ全てのものは なるちゃんが
買ってくれたものだから。
むしろ なるちゃんのものは
捨てられた………。
自分って なんて薄情者なんだろうと
思ったけど………
そこにはなるちゃんの想いもあった。
『ちいちゃんの好きなものでいっぱいに
してほしいから、これら(自分の趣味のもの)を出来るだけ処分する』
と、弟や友人達に手伝ってもらい
弱った身体で処分した………。
私は、それを止める事もせず
切ない想いで眺めているだけだった。
(少しは止めたけど………
なるちゃんの意志は固かった)
なるちゃんの想い………
そしてなるちゃんのそのあまりにも
深い愛情と
あまりにも至らなかった自分に
腹が立ち、憤り、
いまだに
私は毎日泣いてしまうのだ……。
本当に……本当に………
なるちゃんが死んでしまった事が
受け入れられない……。
姿が視えない。会話が出来ない。
それは、居ないのと同じだと思ってしまう。
生身のなるちゃんが恋しい。
ここに居てほしい。
幽霊でもいいから。